“しえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
緇衣26.3%
死穢15.8%
仕得15.8%
為得15.8%
紫衣15.8%
思慧5.3%
死壊5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むかし笠置かさぎ解脱げだつ上人が、栂尾とがのを明恵みやうゑ上人を訪ねた事があつた。その折明恵は質素じみ緇衣しえの下に、婦人をんなの着さうな、の勝つた派手な下着をてゐるので、解脱はそれが気になつて溜らなかつた。
たとえば、死穢しえに触れたとなると、三十日のいみを最上とし、少なくも、七日は、祓除をしなければならない。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれら二人をほろぼせば、その余の徒党は頭のない蛇も同様で、よも何事をも仕得しえまいぞ。侍を呼べ、すぐに呼べ
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「手出がならなかッたのだ、手出がなっても為得しえなかッたのじゃない」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
神居古潭かむゐこたんの停車場から乘車。金襴の袈裟、紫衣しえ、旭川へ行く日蓮宗の人達で車室は一ぱいである。旭川で乘換へ、名寄なよろに向ふ。旭川からは生路せいろである。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
かようなわけで、仏教では一口に、智慧と申しましても、これに三種あるといっております。聞慧もんえ思慧しえ修慧しゅうえとの三慧がそれです。すなわち第一に聞慧というのは、耳から聞いた智慧です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
(『因果経いんがきょう』に曰く、「一身死壊しえして、また一身を受け、生死無量なること、たとえば、天下の草木を尽くして、りて、もってちゅう数となすに、そのゆえに身を窮尽ぐうじんするあたわざるがごとし」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)