紫衣しえ)” の例文
精力的な五十歳がらみのししむらをくるむ紫衣しえ金襴きんらんからは、名木めいぼくの香と人間臭とが一つにじって立ちのぼっている。
神居古潭かむゐこたんの停車場から乘車。金襴の袈裟、紫衣しえ、旭川へ行く日蓮宗の人達で車室は一ぱいである。旭川で乘換へ、名寄なよろに向ふ。旭川からは生路せいろである。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
神居古潭かむいこたんの停車場から乗車。金襴きんらん袈裟けさ紫衣しえ、旭川へ行く日蓮宗の人達で車室は一ぱいである。旭川で乗換のりかえ、名寄なよろに向う。旭川からは生路である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)