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別
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わか
ふりがな文庫
“
別
(
わか
)” の例文
高橋
(
たかはし
)
は、
早
(
はや
)
く
父親
(
ちちおや
)
に
別
(
わか
)
れたけれど、
母親
(
ははおや
)
があるのでした。
正吉
(
しょうきち
)
だけは、
両親
(
りょうしん
)
がそろっていて、いちばん
幸福
(
こうふく
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
であったのです。
世の中へ出る子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と
言
(
い
)
って、あたりを
見𢌞
(
みまわ
)
した
時
(
とき
)
の
袖子
(
そでこ
)
は
何
(
なに
)
がなしに
悲
(
かな
)
しい
思
(
おも
)
いに
打
(
う
)
たれた。その
悲
(
かな
)
しみは
幼
(
おさな
)
い
日
(
ひ
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げて
行
(
ゆ
)
く
悲
(
かな
)
しみであった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
前者においては文学の領域は極めて単純で、ほとんど韻文に限られていたがその韻文がいかに細々しい形式に
別
(
わか
)
れていたことであろう。
『心理試験』を読む
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
老人
(
ろうじん
)
たちは、ごんごろ
鐘
(
がね
)
に
別
(
わか
)
れを
惜
(
お
)
しんでいた。「とうとう、ごんごろ
鐘
(
がね
)
さまも
行
(
い
)
ってしまうだかや。」といっている
爺
(
じい
)
さんもあった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
いずれはもろともに、
善逝
(
スガタ
)
の
示
(
しめ
)
された光の道を
進
(
すす
)
み、かの
無上菩提
(
むじょうぼだい
)
に
至
(
いた
)
ることでございます。それではお
別
(
わか
)
れいたします。さようなら。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
道満
(
どうまん
)
と
晴明
(
せいめい
)
が
右左
(
みぎひだり
)
に
別
(
わか
)
れて
席
(
せき
)
につきますと、やがて
役人
(
やくにん
)
が四五
人
(
にん
)
かかって、
重
(
おも
)
そうに大きな
長持
(
ながもち
)
を
担
(
かつ
)
いで
来
(
き
)
て、そこへすえました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それは
丁度
(
ちょうど
)
、
幼
(
おさな
)
い
時
(
とき
)
から
別
(
わか
)
れ
別
(
わか
)
れになっていた
母
(
はは
)
と
子
(
こ
)
が、
不図
(
ふと
)
どこかでめぐり
合
(
あ
)
った
場合
(
ばあい
)
に
似通
(
にかよ
)
ったところがあるかも
知
(
し
)
れませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
わたしたちはどんなにしても
別
(
わか
)
れないと言いきっているのに、どうしてまだかれが悲しそうにしているのか、わたしはわからなかった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
あゝ、
之
(
これ
)
が
一生
(
いつしやう
)
の
別
(
わか
)
れとなるかも
分
(
わか
)
らぬ。
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
も、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
も、
默
(
だま
)
つて
吾等
(
われら
)
兩人
(
りやうにん
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
め、
力
(
ちから
)
を
込
(
こ
)
めて
吾等
(
われら
)
の
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
別
(
わか
)
れ
際
(
ぎは
)
に父は、舎費を三ヶ月分納めたので、
先刻
(
さつき
)
渡した
小遣銭
(
こづかひせん
)
を半分ほどこつちに
寄越
(
よこ
)
せ、宿屋の払ひが不足するからと言つた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
馬士
(
まご
)
が
戻
(
もど
)
るのか
小荷駄
(
こにだ
)
が
通
(
とほ
)
るか、
今朝
(
けさ
)
一人
(
ひとり
)
の
百姓
(
ひやくしやう
)
に
別
(
わか
)
れてから
時
(
とき
)
の
経
(
た
)
つたは
僅
(
わづか
)
ぢやが、三
年
(
ねん
)
も五
年
(
ねん
)
も
同一
(
おんなじ
)
ものをいふ
人間
(
にんげん
)
とは
中
(
なか
)
を
隔
(
へだ
)
てた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
人間の行為と思考とが
別
(
わか
)
たれて活動するものなら、外部にいる他人からは、一人の人間の活動の本態は分り得るものではない。
純粋小説論
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
智深と九紋龍は、それから二日
路
(
じ
)
ほどの旅をともにし、やがて華州と
開封路
(
かいほうじ
)
の追分けにかかるや、再会を
契
(
ちぎ
)
って、
袂
(
たもと
)
を
別
(
わか
)
った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いっそのこと
別
(
わか
)
れてしまえばかえって気は安いが、やはり男の子ふたりのかすがいが
不本意
(
ふほんい
)
に夫婦をつないでおくのだろう。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
かくて
互
(
たが
)
ひに
衝
(
つ
)
いつ
撃
(
う
)
っつの
折
(
をり
)
から、おひ/\
多人數
(
たにんず
)
馳加
(
はせくは
)
はり、
左右
(
さいふ
)
に
別
(
わか
)
れて
戰
(
たゝか
)
ふ
處
(
ところ
)
へ、
領主
(
との
)
が
見
(
み
)
えさせられ、
左右
(
さう
)
なく
引別
(
ひきわけ
)
と
相成
(
あひな
)
りました。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かく
別
(
わか
)
ちてわが
言
(
ことば
)
を受けよ、さらばそは第一の父及びわれらの愛する者についての汝の信仰と並び立つべし 一〇九—一一一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
本校は、決して、諸君が改進党に入ると自由党に入ると
乃至
(
ないし
)
帝政党に入るとを問て、その親疎を
別
(
わか
)
たざるなり(大喝采)。
祝東京専門学校之開校
(新字新仮名)
/
小野梓
(著)
いつの世においても、新たに起こった風習に対する反動派の批評は、大体において二種類に
別
(
わか
)
つことができるようである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「どうせよ一つにや
成
(
な
)
れぬ
身
(
み
)
を、
別
(
わか
)
れたいとは
思
(
おも
)
へども……」と一
同
(
どう
)
の
耳
(
みゝ
)
に
響
(
ひゞ
)
いた
時
(
とき
)
「
出
(
で
)
た/\」と
靜
(
しづ
)
まつて
居
(
ゐ
)
た
群集
(
ぐんしふ
)
の
中
(
なか
)
から
聲
(
こゑ
)
が
發
(
はつ
)
せられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
致して居しが
先
(
まづ
)
は
重疊
(
ちようでふ
)
左樣
(
さやう
)
御座らば立歸り
喜
(
よろこ
)
ばせし上又
改
(
あらた
)
めて出まする事に仕つれば
何分
(
なにぶん
)
宜敷
(
よろしく
)
お頼申すと
喜
(
よろこ
)
びを
演
(
のべ
)
別
(
わか
)
れを告
取散
(
とりちらせ
)
し辨當など
始末
(
しまつ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
遠足がおわって、みんなと
別
(
わか
)
れて、ひとり家の方へ戻って来ると、ポケットのなかの鈴が急にはっきり聞えるのでした。
誕生日
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
其日
(
そのひ
)
はそれで
別
(
わか
)
れ、
其後
(
そのご
)
は
互
(
たがひ
)
に
誘
(
さそ
)
ひ
合
(
あ
)
つて
釣
(
つり
)
に
出掛
(
でかけ
)
て
居
(
ゐ
)
たが、ボズさんの
家
(
うち
)
は一
室
(
ま
)
しかない
古
(
ふる
)
い
茅屋
(
わらや
)
で
其處
(
そこ
)
へ
獨
(
ひとり
)
でわびしげに
住
(
す
)
んで
居
(
ゐ
)
たのである。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
二五〇〇米以上十三座の
中
(
うち
)
、碓氷峠を境にして南北に
別
(
わか
)
ちますと、北の方には浅間と奥白根、この二つしかありませぬ。
望岳都東京
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
此方
(
こなた
)
は
言葉
(
ことば
)
もなく
袖
(
そで
)
を
捉
(
とら
)
へて
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
せば、
息
(
いき
)
がはづむ、
胸
(
むね
)
が
痛
(
いた
)
い、そんなに
急
(
いそ
)
ぐならば
此方
(
こち
)
は
知
(
し
)
らぬ、お
前
(
まへ
)
一人
(
ひとり
)
でお
出
(
いで
)
と
怒
(
おこ
)
られて、
別
(
わか
)
れ
別
(
わか
)
れの
到着
(
とうちやく
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
索引
(
さくいん
)
は五十
音
(
おん
)
に
別
(
わか
)
ちたり、
読者
(
どくしゃ
)
の
便利
(
べんり
)
の
為
(
た
)
め
正式
(
せいしき
)
の
仮名
(
かな
)
によらず、オとヲ、イとヰ、の
類
(
るい
)
は
皆
(
み
)
な
近
(
ちか
)
きものに
入
(
い
)
れたり
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
といふのは、
少
(
せう
)
年
時
(
じ
)
代に両
親
(
しん
)
に
死
(
し
)
に
別
(
わか
)
れた一人つ子の青木さんは、
僅
(
わづ
)
かなその
遺産
(
ゐさん
)
でどうにか
修学
(
しうがく
)
だけは
済
(
す
)
ましたものの、全く
無財産
(
むざいさん
)
の
身
(
み
)
の上だつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
何
(
いづ
)
れ
緩
(
ゆつ
)
くりみんなで
寄
(
よ
)
つて
極
(
き
)
めやう、
都合
(
つがふ
)
がよければ
小六
(
ころく
)
も
列席
(
れつせき
)
するが
好
(
よ
)
からうといふのが
別
(
わか
)
れる
時
(
とき
)
の
言葉
(
ことば
)
であつた。
二人
(
ふたり
)
になつたとき、
御米
(
およね
)
は
宗助
(
そうすけ
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、よく話合つてみると、狩野氏が訪ねて往つたのは、小西氏のすぐ隣のある銀行家の家だといふ事が
別
(
わか
)
つた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“北田原町三丁目——明治五年、浅草田原町三丁目を分ち道より北を本町とし、北の字を加へ、以て田原町三丁目に
別
(
わか
)
つ。西辺に
蛇骨
(
じやこつ
)
長屋と呼ぶ処あり。”
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
それで
朝日
(
あさひ
)
はびつくらして
東
(
ひがし
)
の
山
(
やま
)
から
出
(
で
)
ましたので、お
月様
(
つきさま
)
はなごり
惜
(
を
)
しいけれどそれきり
夜
(
よる
)
に
別
(
わか
)
れました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
船から卸して、そこの漁師の家で暫らく保養をさせておいて、ほかの連中は先を急ぐのですから、後日を約して、ここでひとまず袂を
別
(
わか
)
つことになりました。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「さうでございますね。私は寝ましたら何にも
別
(
わか
)
りませんのですから。——昨夜からでございますか?」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
妻
(
つま
)
や子どもとも
別
(
わか
)
れて、いままで持っていた
猟場
(
りょうば
)
や、
住居
(
すまい
)
や、
隠
(
かく
)
れ
場
(
ば
)
から立ちのくように言われました。いよいよ、よその国で
幸福
(
こうふく
)
をさがさなければなりません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
ある
因縁
(
いんねん
)
があつて、この
世界
(
せかい
)
に
來
(
き
)
てゐるのですが、
今
(
いま
)
は
歸
(
かへ
)
らねばならぬ
時
(
とき
)
になりました。この
八月
(
はちがつ
)
の
十五夜
(
じゆうごや
)
に
迎
(
むか
)
への
人
(
ひと
)
たちが
來
(
く
)
れば、お
別
(
わか
)
れして
私
(
わたし
)
は
天上
(
てんじよう
)
に
歸
(
かへ
)
ります。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
さうだ! わたし看護婦さんにリボンもらつたんだけれど お
別
(
わか
)
れの
記念
(
きねん
)
にあげるものないわ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
ともしびの
明石
(
あかし
)
大門
(
おほと
)
に
入
(
い
)
らむ
日
(
ひ
)
や
榜
(
こ
)
ぎ
別
(
わか
)
れなむ
家
(
いへ
)
のあたり
見
(
み
)
ず 〔巻三・二五四〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
下の件ハ長〻の御ものがたり申上候得バ、通常の手紙ニしてハ何分
別
(
わか
)
りがたく候間、不文ニハ一ツ書の方がよろしかるべしとて申上たれバ、元より不敬の義御見ゆるしたまえ。
手紙:057 慶応三年三月六日 印藤肇あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
東京の
市中
(
しちゅう
)
へ使いにいって、あのものすごい
雑沓
(
ざっとう
)
に出あうと、かれは自分をどうしていいかわからないのに、この親切なおやじさんと
別
(
わか
)
れるようになるのがいやだったのです。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
あなたにお
別
(
わか
)
れしてからの
電車
(
でんしや
)
の
中
(
なか
)
で、私は
今夜
(
こんや
)
はじめて
乘越
(
のりこ
)
しといふ
失敗
(
しつぱい
)
をしました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「自己を超絶——ふん、自己を超絶したら、空だ、死だ!
大我
(
だいが
)
——馬鹿な、
我
(
が
)
に大小を
別
(
わか
)
つのは既に考へ方が淺薄だ! 積極的——それも却つて消極的なのを知らないのだ!」
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
ここに於て、世界の最も優秀なる知識を表したところの種々の必要なる本を選択して、これを国民の多数に
別
(
わか
)
とうというのは、実に時勢に適切な文明的運動の一つであるのである。
吾人の文明運動
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
彼らの俳諧、即ち滑稽を
別
(
わか
)
てば
大約
(
たいやく
)
三種となる。一は擬人法または譬喩を用うる者、一は言語上の遊戯に属する者、一は古事、古語、
鄙諺
(
ひげん
)
等の応用または翻案をなす者、これなり。
古池の句の弁
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
格子
(
こうし
)
の
外
(
そと
)
には
公衆
(
こうしゆう
)
が
次第
(
しだい
)
に
群
(
むらが
)
つて
來
(
く
)
る。アンドレイ、エヒミチは、ミハイル、アウエリヤヌヰチの
公務
(
こうむ
)
の
邪魔
(
じやま
)
を
爲
(
す
)
るのを
恐
(
おそ
)
れて、
話
(
はなし
)
は
其丈
(
それだけ
)
にして
立上
(
たちあが
)
り、
彼
(
かれ
)
と
別
(
わか
)
れて
郵便局
(
いうびんきよく
)
を
出
(
で
)
た。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
しからば
松明
(
たいまつ
)
はこゝにおかんとて、
燈
(
とも
)
したるまゝ
架
(
たな
)
をつりとめて
綱
(
つな
)
をくゝしたる
樹
(
き
)
のまたにさしはさみて、別の
松明
(
たいまつ
)
に火をうつして立かへりぬ。これぞ
夫婦
(
ふうふ
)
が一世の
別
(
わか
)
れなりける。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
以上述べたところで秀郷蜈蚣退治の先駆たる加賀の海島で蜈蚣海を游いで大蛇と戦った譚も多少根拠あるものと
別
(
わか
)
り、また貝原氏が蜈蚣鯨大毒ある由記したのも
全嘘
(
まるうそ
)
でないと知れる
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
数言
(
すげん
)
興
(
きよう
)
尽
(
つ
)
きて、
遠寺
(
ゑんじ
)
の
鐘
(
かね
)
一五六
五更を告ぐる。夜
既
(
すで
)
に
曙
(
あ
)
けぬ。
別
(
わか
)
れを給ふべし。こよひの
長談
(
ながものがたり
)
まことに君が
眠
(
ねむり
)
をさまたぐと、
起
(
た
)
ちてゆくやうなりしが、かき消して見えずなりにけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
絶え間なしに流れてゆく水の音に夜昼の
別
(
わか
)
ちはないが、昼はやがて夜となった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
芳町
(
よしちょう
)
と
蔵前
(
くらまえ
)
に
別
(
わか
)
れ
別
(
わか
)
れに
住
(
す
)
むようになったばかりに、いつか
会
(
あ
)
って
語
(
かた
)
る
日
(
ひ
)
もなく二
年
(
ねん
)
は三
年
(
ねん
)
三
年
(
ねん
)
は五
年
(
ねん
)
と、
速
(
はや
)
くも
月日
(
つきひ
)
は
流
(
なが
)
れ
流
(
なが
)
れて、
辻番付
(
つじばんづけ
)
の
組合
(
くみあわ
)
せに、
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
生々
(
いきいき
)
しさは
見
(
み
)
るにしても
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
父上と手を
別
(
わか
)
ちて用意の整えるある場所に至り、更に志士の出獄を祝すとか、志士の出獄を歓迎すとか、種々の文字を記せる紅白の
大旗
(
たいき
)
に護られ、大阪市中を
腕車
(
わんしゃ
)
に乗りて引き廻されけるに
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
戀とは言はず、情とも謂はず、
遇
(
あ
)
ふや
柳因
(
りういん
)
、
別
(
わか
)
るゝや
絮果
(
ぢよくわ
)
、いづれ迷は同じ
流轉
(
るてん
)
の
世事
(
せじ
)
、今は言ふべきことありとも覺えず。只〻此上は
夜毎
(
よごと
)
の
松風
(
まつかぜ
)
に
御魂
(
みたま
)
を
澄
(
すま
)
されて、
未來
(
みらい
)
の
解脱
(
げだつ
)
こそ
肝要
(
かんえう
)
なれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
“別”の意味
《名詞》
(ベツ)(特に待遇等について)区別すること。
(ベツ)異なる物として区別されること。
(ベツ)あることと無関係であること。別論。別問題。
(ベツ)例外。
《形容動詞》
別に(ベツに)
ほかに。別途。
(主として否定文で)特に。別段。
(出典:Wiktionary)
別
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“別”を含む語句
別荘
差別
弁別
告別
分別
区別
餞別
訣別
死別
袂別
識別
別業
鑑別
別室
生別
無差別
別嬪
別離
別墅
別々
...