“小荷駄”の読み方と例文
読み方割合
こにだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馬士まごもどるのか小荷駄こにだが通るか、今朝一人の百姓に別れてから時の経ったはわずかじゃが、三年も五年も同一おんなじものをいう人間とは中をへだてた。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
江戸の町にいふ店下たなしたを越後に雁木がんぎ(又はひさし)といふ、雁木の下広くして小荷駄こにだをもひくべきほどなり、これは雪中にこのひさし下を往来ゆきゝためなり。
かれは、図太く多寡たかをくくって、折から混んできた、野菜車や旅人や小荷駄こにだの群れの往来にまじって、ゆっくりと通りぬけた。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)