“振袖姿”の読み方と例文
読み方割合
ふりそですがた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふとくびすかえして、二あしあしあるきかかったときだった。すみ障子しょうじしずかにけて、にわった春信はるのぶは、蒼白そうはくかおを、振袖姿ふりそですがた松江しょうこうほうけた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
振袖姿ふりそですがたのすらりとした女が、音もせず、向う二階の椽側えんがわ寂然じゃくねんとして歩行あるいて行く。余は覚えず鉛筆を落して、鼻から吸いかけた息をぴたりと留めた。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
振袖姿ふりそですがたの恩田は、そんなことを言いながら、両手の指で空気をつか恰好かっこうをして、隅っこの蘭子の上へ、巨大なけだもののように、のしかかって行った。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)