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振袖姿
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ふりそですがた
ふりがな文庫
“
振袖姿
(
ふりそですがた
)” の例文
ふと
踵
(
くびす
)
を
返
(
かえ
)
して、二
足
(
あし
)
三
足
(
あし
)
、
歩
(
ある
)
きかかった
時
(
とき
)
だった。
隅
(
すみ
)
の
障子
(
しょうじ
)
を
静
(
しず
)
かに
開
(
あ
)
けて、
庭
(
にわ
)
に
降
(
お
)
り
立
(
た
)
った
春信
(
はるのぶ
)
は、
蒼白
(
そうはく
)
の
顔
(
かお
)
を、
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
松江
(
しょうこう
)
の
方
(
ほう
)
へ
向
(
む
)
けた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
振袖姿
(
ふりそですがた
)
のすらりとした女が、音もせず、向う二階の
椽側
(
えんがわ
)
を
寂然
(
じゃくねん
)
として
歩行
(
あるい
)
て行く。余は覚えず鉛筆を落して、鼻から吸いかけた息をぴたりと留めた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の恩田は、そんなことを言いながら、両手の指で空気を
掴
(
つか
)
む
恰好
(
かっこう
)
をして、隅っこの蘭子の上へ、巨大なけだもののように、のしかかって行った。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
十七日は最終の晩だというので、
宵
(
よい
)
のうちは宿の池のほとりで仕掛け花火があったりした。別荘の令嬢たちも踊り出て中には
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
雛様
(
ひなさま
)
のようなのもあった。見物人もおおぜい集まって来た。
沓掛より
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
芳町
(
よしちょう
)
と
蔵前
(
くらまえ
)
に
別
(
わか
)
れ
別
(
わか
)
れに
住
(
す
)
むようになったばかりに、いつか
会
(
あ
)
って
語
(
かた
)
る
日
(
ひ
)
もなく二
年
(
ねん
)
は三
年
(
ねん
)
三
年
(
ねん
)
は五
年
(
ねん
)
と、
速
(
はや
)
くも
月日
(
つきひ
)
は
流
(
なが
)
れ
流
(
なが
)
れて、
辻番付
(
つじばんづけ
)
の
組合
(
くみあわ
)
せに、
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
生々
(
いきいき
)
しさは
見
(
み
)
るにしても
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
袖
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
姿
常用漢字
小6
部首:⼥
9画
“振袖”で始まる語句
振袖
振袖新造
振袖火事
振袖源太
振袖然
振袖石