“其丈”の読み方と例文
読み方割合
それだけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あゝ、もう沢山たくさんだ、是上出来たら奈何どうしよう、一人子供がふえれば其丈それだけ貧苦を増すのだと思つても、出来るものは君どうも仕方が無いぢやないか。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
君が前年出した詩集の伊太利イタリイに遊んだ時の諸作に比べると近頃の詩は苦味にがみが加はつて来た。其丈それだけ世間の圧迫を君が感ずる様に成つたのだらうと僕は云つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
格子こうしそとには公衆こうしゆう次第しだいむらがつてる。アンドレイ、エヒミチは、ミハイル、アウエリヤヌヰチの公務こうむ邪魔じやまるのをおそれて、はなし其丈それだけにして立上たちあがり、かれわかれて郵便局いうびんきよくた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)