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其丈
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それだけ
ふりがな文庫
“
其丈
(
それだけ
)” の例文
あゝ、もう
沢山
(
たくさん
)
だ、是上出来たら
奈何
(
どう
)
しよう、一人子供が
増
(
ふえ
)
れば
其丈
(
それだけ
)
貧苦を増すのだと思つても、出来るものは君どうも仕方が無いぢやないか。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
君が前年出した詩集の
伊太利
(
イタリイ
)
に遊んだ時の諸作に比べると近頃の詩は
苦味
(
にがみ
)
が加はつて来た。
其丈
(
それだけ
)
世間の圧迫を君が感ずる様に成つたのだらうと僕は云つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
格子
(
こうし
)
の
外
(
そと
)
には
公衆
(
こうしゆう
)
が
次第
(
しだい
)
に
群
(
むらが
)
つて
來
(
く
)
る。アンドレイ、エヒミチは、ミハイル、アウエリヤヌヰチの
公務
(
こうむ
)
の
邪魔
(
じやま
)
を
爲
(
す
)
るのを
恐
(
おそ
)
れて、
話
(
はなし
)
は
其丈
(
それだけ
)
にして
立上
(
たちあが
)
り、
彼
(
かれ
)
と
別
(
わか
)
れて
郵便局
(
いうびんきよく
)
を
出
(
で
)
た。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼の通り弱いものだから、
其丈
(
それだけ
)
哀憐
(
あはれみ
)
も増すのだらうと思ふね。家内はまた弟の進
贔顧
(
びいき
)
。何ぞといふと、省吾の方を邪魔にして、
無暗
(
むやみ
)
に叱るやうなことを為る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其丈
(
それだけ
)
なら
申分
(
まうしぶん
)
は無かつたのだが、呉服屋夫婦は道珍和上に
娶
(
めあ
)
はせようと為た娘を、今度の朗然和上に
差上
(
さしあ
)
げて
是非
(
ぜひ
)
岡崎御坊に住ませたい、最愛の娘を
高僧
(
かうそう
)
に捧げると云ふ事が
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
▼ もっと見る
『どうするも
斯
(
か
)
うするも無いぢや有ませんか。貴方と私とは全く無関係——はゝゝゝゝ、御話は
其丈
(
それだけ
)
です。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其
漢検準1級
部首:⼋
8画
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
“其”で始まる語句
其
其処
其方
其様
其處
其許
其奴
其所
其儘
其後