“墨痕淋漓”の読み方と例文
読み方割合
ぼっこんりんり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
墨痕淋漓ぼっこんりんり、夜目にもしるく書きなぐられた紙片のしずかにしらじらとぶら下っていることを誰も不思議と感じないのをどうしよう……
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
懲役人ちょうえきにんの着る衣服と同じものを着た覚平は大きな旗をまっすぐにたてて町々を歩きまわるのである。旗には墨痕淋漓ぼっこんりんりとこう書いてある。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ただ、そこで目についた物は、たッた一本取り残されてあった看板柱で、一同がふと見上げると、裏をかえして掛け直したらしい板面に、墨痕淋漓ぼっこんりんりと書き流された達筆な文字。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)