トップ
>
『生きている戦死者』
ふりがな文庫
『
生きている戦死者
(
いきているせんししゃ
)
』
背の高い、物腰の柔かい上品な男だった。頭髪は黒く、頬骨が高くて、一見韃靼人の血が混っていることを思わせる剽悍な顔をしていた。一九一二年の春の初めである。匈牙利の首都ブダペストから四哩程離れた田舎に、ツインコタという風光明媚な避暑地がある。ち …
著者
牧逸馬
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約39分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
合点
(
うなず
)
卓子
(
テエブル
)
寝台
(
ベッド
)
寝泊
(
ねとまり
)
少年
(
こども
)
韃靼
(
ダッタン
)
頭字
(
モノグラム
)
飲
(
や
)
内容
(
なかみ
)
珈琲
(
コーヒー
)
硝子
(
ガラス
)
私語
(
ささや
)
自棄
(
やけ
)
襤褸
(
ぼろ
)
跛足
(
びっこ
)