尾形亀之助
1900.12.12 〜 1942.12.02
著者としての作品一覧
跡(新字旧仮名)
読書目安時間:約5分
過ぎてしまつたことは、あきらめなければならないやうな心残りがあるとしてもどうにもしかたがないのだからしまつがいゝ。又、ざまあみろとばかりに、地の中へ込んでしまつたやうな「去年」に舌 …
読書目安時間:約5分
過ぎてしまつたことは、あきらめなければならないやうな心残りがあるとしてもどうにもしかたがないのだからしまつがいゝ。又、ざまあみろとばかりに、地の中へ込んでしまつたやうな「去年」に舌 …
雨になる朝(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
この集を過ぎ去りし頃の人々へおくる 序二月・冬日 二月 子供が泣いてゐると思つたのが、眼がさめると鶏の声なのであつた。 とうに朝は過ぎて、しんとした太陽が青い空に出てゐた。少しばか …
読書目安時間:約7分
この集を過ぎ去りし頃の人々へおくる 序二月・冬日 二月 子供が泣いてゐると思つたのが、眼がさめると鶏の声なのであつた。 とうに朝は過ぎて、しんとした太陽が青い空に出てゐた。少しばか …
色ガラスの街(新字旧仮名)
読書目安時間:約27分
此の一巻を父と母とに捧ぐ 序の一りんてん機とアルコポン ×りんてん機は印刷機械です ×アルコポンはナルコポン(魔酔薬)の間違ひです 私はこの夏頃から詩集を出版したいと思つてゐました …
読書目安時間:約27分
此の一巻を父と母とに捧ぐ 序の一りんてん機とアルコポン ×りんてん機は印刷機械です ×アルコポンはナルコポン(魔酔薬)の間違ひです 私はこの夏頃から詩集を出版したいと思つてゐました …
さびしい人生興奮(新字旧仮名)
読書目安時間:約2分
詩集「雨になる朝」は去年の今頃出版する筈であつたのが一年ほど遅れた。これらの作品は一昨年のもので、去年は妙に困つたことばかりのあつた年で、詩は一つか二つしか書きつけなかつた。そして …
読書目安時間:約2分
詩集「雨になる朝」は去年の今頃出版する筈であつたのが一年ほど遅れた。これらの作品は一昨年のもので、去年は妙に困つたことばかりのあつた年で、詩は一つか二つしか書きつけなかつた。そして …
障子のある家(新字旧仮名)
読書目安時間:約28分
あるひは(つまづく石でもあれば私はそこでころびたい) 自序 何らの自己の、地上の権利を持たぬ私は第一に全くの住所不定へ。 それからその次へ。 私がこゝに最近二ヶ年間の作品を随処に加 …
読書目安時間:約28分
あるひは(つまづく石でもあれば私はそこでころびたい) 自序 何らの自己の、地上の権利を持たぬ私は第一に全くの住所不定へ。 それからその次へ。 私がこゝに最近二ヶ年間の作品を随処に加 …
身辺雑記(新字旧仮名)
読書目安時間:約3分
九月、十月、それから十一月とはなつた。隣家の門にからんだ蔦が這つて来て庭の一間ほどの竹垣で海老茶に枯れてゐる。雨が降る度に天井と畳と障子がぬれる。引越すつもりであつたが、そのうちに …
読書目安時間:約3分
九月、十月、それから十一月とはなつた。隣家の門にからんだ蔦が這つて来て庭の一間ほどの竹垣で海老茶に枯れてゐる。雨が降る度に天井と畳と障子がぬれる。引越すつもりであつたが、そのうちに …
早春雑記(新字旧仮名)
読書目安時間:約3分
毎日のやうに隣りの鶏が庭へ入つて来る。 鶏が書斎の前をいそいで通るので、いかにも跣足で歩いてゐるやうな恰好をする。羽や鳥冠が立派で、その上雄鶏などはすましてゐるやうな様子をしてゐる …
読書目安時間:約3分
毎日のやうに隣りの鶏が庭へ入つて来る。 鶏が書斎の前をいそいで通るので、いかにも跣足で歩いてゐるやうな恰好をする。羽や鳥冠が立派で、その上雄鶏などはすましてゐるやうな様子をしてゐる …
机の前の裸は語る(新字旧仮名)
読書目安時間:約2分
私はこの九月末か十月初め頃までの間に、かびのついたするめのやうな昨年と今年との作品十数篇からなる表題未定の一本を四五十部印刷して、これを最後の集として年来親しくしてもらつた友人へ贈 …
読書目安時間:約2分
私はこの九月末か十月初め頃までの間に、かびのついたするめのやうな昨年と今年との作品十数篇からなる表題未定の一本を四五十部印刷して、これを最後の集として年来親しくしてもらつた友人へ贈 …
部屋の中(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
雨が降つてゐる。雞が啼いてゐる。 × 何時の間にか雨が止んでゐる。私は机の前に座つてゐる。朝、床の中で新聞を読んだ他何もしてゐない。氷のやうなものが食べたい。 × 淋みしい「人生興 …
読書目安時間:約1分
雨が降つてゐる。雞が啼いてゐる。 × 何時の間にか雨が止んでゐる。私は机の前に座つてゐる。朝、床の中で新聞を読んだ他何もしてゐない。氷のやうなものが食べたい。 × 淋みしい「人生興 …
私と詩(新字旧仮名)
読書目安時間:約2分
私の詩は短い。しかし短いのが自慢なのではない。自分としてはもう少し長い詩が書きたい。そして、もう少し私は詩の中に余裕をもちたい。「笑ひ」といふやうなものをゆつくり詩に書いてみたい。 …
読書目安時間:約2分
私の詩は短い。しかし短いのが自慢なのではない。自分としてはもう少し長い詩が書きたい。そして、もう少し私は詩の中に余裕をもちたい。「笑ひ」といふやうなものをゆつくり詩に書いてみたい。 …
“尾形亀之助”について
尾形 亀之助(おがた かめのすけ、1900年12月12日 - 1942年12月2日)は、日本の詩人。宮城県柴田郡大河原町出身。東北学院普通部中退。
近代に活躍した詩人で、「歴程」の創刊同人。大河原町の繁昌院に墓がある。
石原純、原阿佐緒らの歌誌「玄土」に参加して短歌を発表しながら上京して画家を目指す。1923年に詩に転向し、『月曜』などいくつかの詩誌を主催。その『月曜』には宮沢賢治が童話『オツベルと象』『ざしき童子のはなし』『猫の事務所』を寄稿している。
(出典:Wikipedia)
近代に活躍した詩人で、「歴程」の創刊同人。大河原町の繁昌院に墓がある。
石原純、原阿佐緒らの歌誌「玄土」に参加して短歌を発表しながら上京して画家を目指す。1923年に詩に転向し、『月曜』などいくつかの詩誌を主催。その『月曜』には宮沢賢治が童話『オツベルと象』『ざしき童子のはなし』『猫の事務所』を寄稿している。
(出典:Wikipedia)
“尾形亀之助”と年代が近い著者
きょうが誕生日(2月26日)
きょうが命日(2月26日)
今月で生誕X十年
今月で没後X十年
メアリー・ウォルストンクラフト・シェリー(没後170年)
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福沢諭吉(没後120年)
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今年で生誕X百年
今年で没後X百年
アリギエリ・ダンテ(没後700年)
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池田輝方(没後100年)
岡崎雪声(没後100年)