『身辺雑記』
九月、十月、それから十一月とはなつた。隣家の門にからんだ蔦が這つて来て庭の一間ほどの竹垣で海老茶に枯れてゐる。雨が降る度に天井と畳と障子がぬれる。引越すつもりであつたが、そのうちには引越すことになつてしまつた。何のことはないのである。 × …
著者 | 尾形亀之助 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「南方詩人」1930(昭和5)年1月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約4分(300文字/分) |
題名が同じ作品