“船縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなべり94.4%
ふなべ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
船頭は竿さをを弓のやうに張つて、長い船縁ふなべりを往つたり来たりした。竿さをを当てる襦袢じゆばん処々ところどころ破れて居た。一竿ひとさを毎に船は段々とくだつて行つた。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
それから、とまむしろをいくらでもさらって来い、そうして、左っ手の垣根から船縁ふなべりをすっかりゆわいちまえ、いよいよの最後だ、帆柱を切っちまうんだ
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこで、徳次はへさきにどつかりと腰を下し、普通とは反対に前にとりつけた舵棒を握るのだ。どぶ、どぶ、どんぶり、ど、といふ風に水が船縁ふなべりをたゝく。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)