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囁
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さゝや
ふりがな文庫
“
囁
(
さゝや
)” の例文
いや、己が考えたのではなくて、こんな思想が、
何処
(
どこ
)
からともなく、自分の耳へひそひそと
囁
(
さゝや
)
かれるような気持ちがし始めたのだ。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
其
(
それ
)
が
向
(
むか
)
う
岸
(
ぎし
)
へ
着
(
つ
)
いたと
思
(
おも
)
ふと、
四邊
(
あたり
)
また
濛々
(
もう/\
)
、
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
が
少
(
すこ
)
し
赤味
(
あかみ
)
を
帶
(
お
)
びて、
殊
(
こと
)
に
黒
(
くろ
)
ずんだ
水面
(
すゐめん
)
に、五六
人
(
にん
)
の
氣勢
(
けはひ
)
がする、
囁
(
さゝや
)
くのが
聞
(
きこ
)
えた。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そつと
囁
(
さゝや
)
く者があります。振り返ると喜八の女房のお留が、今日を晴と着飾り乍ら、何んとなく物々しい眼を光らせて居ります。
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
俊男はまた
頽默
(
ぐつたり
)
考込むだ。絲のやうな雨が瓦を
滑
(
すべ
)
ツて
雫
(
しづく
)
となり、
霤
(
あまおち
)
に落ちて
微
(
かすか
)
に響くのが、何かこツそり
囁
(
さゝや
)
くやうに耳に入る。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
新造が傍に居りますときは
左様
(
そう
)
でもありませんが、差向いになると身請の相談で、ひそ/\と
囁
(
さゝや
)
いているのは誠に親密らしい。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
樹木
(
じゆもく
)
は
皆
(
みな
)
互
(
たがひ
)
に
泣
(
な
)
いて
囁
(
さゝや
)
きながら、
幾
(
いく
)
らか
日
(
ひ
)
の
明
(
あか
)
るさをも
妨
(
さまた
)
げて
居
(
ゐ
)
る
其
(
そ
)
の
濃霧
(
のうむ
)
から
遁
(
のが
)
れようとするやうに
間斷
(
かんだん
)
なく
騷
(
さわ
)
いだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それに応ずるやうに、信一郎の良心が、『貴様は卑怯だぞ。貴様は卑怯だぞ。』と、低く然しながら、力強く
囁
(
さゝや
)
いた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
寢入るまで、半時間も
囁
(
さゝや
)
き合つてゐた。彼等の話の斷片を聞き取つた。全くはつきりと、その話の眼目を推量出來た。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その場の母の姿に醜悪なものを感じてか父は眉をひそめ、
土瓶
(
どびん
)
の下を
焚
(
た
)
きつけてゐた赤い
襷
(
たすき
)
がけの下女と母の色の黒いことを
軽蔑
(
けいべつ
)
の口調で
囁
(
さゝや
)
き合つた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
我が大詩人を知らないとは
怪
(
け
)
しからんと同行の内藤理学士に
囁
(
さゝや
)
き
乍
(
なが
)
ら、内に
入
(
はひ
)
つて
門番
(
コンシエルジユ
)
の婆さんに尋ねると、
愛嬌
(
あいけう
)
の好い
田舎気質
(
ゐなかかたぎ
)
を保つて居る婆さんは
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
小作人のあるものは、「ひよつとしたら、若旦那の
計画
(
もくろみ
)
がうまく成功するやうな事になるのではないか。」などと、愚かな心配をしながら
囁
(
さゝや
)
き合つたりした。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
寄せ何か
祕々
(
ひそ/\
)
囁
(
さゝや
)
きければ二人はハツと驚きしが三次は
暫
(
しば
)
し小首を
傾
(
かたむ
)
け
茶碗
(
ちやわん
)
の酒をぐつと
呑干
(
のみほし
)
先生皆迄
宣
(
のたま
)
ふな我々が身に
係
(
かゝ
)
る事委細承知と早乘が答へに長庵力を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なかには何かひそひそ小声で
囁
(
さゝや
)
くものもあつたが、滑稽作家はこの様子を見て、
可笑
(
をか
)
しさにたまらぬやうに、つと
起
(
た
)
ち上つて
煙
(
けぶり
)
の中から次の
室
(
しつ
)
に逃げ出して行つた。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼女は全く此の老母を自慢させるに不足のない女だつた。彼の心は
囁
(
さゝや
)
いた。あまりのことに囁いた。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
「
骸骨
(
がいこつ
)
が
斯
(
こ
)
んなに歩きます。」彼れは弁解するというより、寧ろ、陳謝する如く、そう私へ
囁
(
さゝや
)
いた。私はその一言を聴くと、最早
何
(
ど
)
んな難詰の言葉を見出す力をも失った。
ラ氏の笛
(新字新仮名)
/
松永延造
(著)
そして輕く尻餅を突いて、そして、そして、「許して下さい。」と
囁
(
さゝや
)
いて、暗の中から眞白な手を延べる。……噫、彼奴、彼奴、小野山の奴、アノ畜生が來た許りに……。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と
空
(
そら
)
恐
(
おそろ
)
しく
思
(
おも
)
ふので
有
(
あ
)
つたが、
又
(
また
)
剛情
(
がうじやう
)
我慢
(
がまん
)
なる
其良心
(
そのりやうしん
)
は、とは
云
(
い
)
へ
自
(
みづか
)
らは
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
疼痛
(
とうつう
)
の
考
(
かんが
)
へにだにも
知
(
し
)
らぬので
有
(
あ
)
つた、
然
(
しか
)
らば
自分
(
じぶん
)
が
惡
(
わる
)
いのでは
無
(
な
)
いのであると
囁
(
さゝや
)
いて
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼女は、その杖から逃れるやうにして、線路の傍の、落葉の上に坐つた、かわいた落葉は、彼女の手のしたに靜かな
囁
(
さゝや
)
きをつたへた。風が冷たく、彼女の身體をふるはした。
幸福への道
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
希望は吾人に
囁
(
さゝや
)
きて曰ふ、世は
如何
(
いか
)
に不調子なりとも、世は如何に不公平、不平等なりとも、世は如何に戦争の
娑婆
(
しやば
)
なりとも、別に一貫せるコンシステント(調実)なる者あり。
最後の勝利者は誰ぞ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
話の間に声が叫ぶやうに高くなるかと思へば、又
囁
(
さゝや
)
いて聞かせるやうに細くなつた。
フロルスと賊と
(新字旧仮名)
/
ミカイル・アレクセーヴィチ・クスミン
(著)
折柄傍らなる小門の蔭にて『横笛』と言ふ聲するに心付き、思はず振向けば、立烏帽子に
狩衣
(
かりぎぬ
)
着たる一個の
侍
(
さむらひ
)
の此方に背を向けたるが、年の頃五十計りなる老女と額を合せて
囁
(
さゝや
)
けるなり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
『そら、あつたこともあるか知りまへんが、今はあれしまへん。
嘘
(
うそ
)
と思ふんなら、
家
(
うち
)
へ來て見なはれな、
阿母
(
おかあ
)
はんと、
妓
(
こ
)
ども二人と
四人家内
(
よつたりがない
)
だすがな。』と、これだけは
囁
(
さゝや
)
くやうに低く言つた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
何
(
なん
)
と
圖星
(
づぼし
)
であらうが?……(ロミオらに對ひ)ようこそ!
吾等
(
われら
)
とても
假面
(
めん
)
を
被
(
つ
)
けて、
美人
(
びじん
)
の
耳
(
みみ
)
へ
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りさうな
話
(
はなし
)
を
囁
(
さゝや
)
いたこともござったが、あゝ、それは
既
(
も
)
う
過去
(
むかし
)
ぢゃ、
遠
(
とほ
)
い/\
過去
(
むかし
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
長
(
ちやう
)
さん、
僕
(
ぼく
)
は役者だよ。」と顔をさし出して
長吉
(
ちやうきち
)
の
耳元
(
みゝもと
)
に
囁
(
さゝや
)
いた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
意外にも市村弁護士の口を通して、丑松の耳に
希望
(
のぞみ
)
を
囁
(
さゝや
)
いた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
K
夫人
(
ふじん
)
は
病人
(
びやうにん
)
の
耳
(
みゝ
)
もとに
口
(
くち
)
を
寄
(
よ
)
せて
囁
(
さゝや
)
くやうにたづねた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
その時一人の刑事が、検事のそばへきて何か
囁
(
さゝや
)
いた。
琥珀のパイプ
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
囁
(
さゝや
)
くあまき声も無し。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
副社長が
囁
(
さゝや
)
くのだ。
南京六月祭
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
「あの、
後程
(
のちほど
)
、
内證
(
ないしよう
)
で
御新姐
(
ごしんぞ
)
さんが。
屹
(
きつ
)
と
御待
(
おま
)
ち
遊
(
あそ
)
ばせよ。
此處
(
こゝ
)
に。
可
(
よ
)
ござんすか。」と
囁
(
さゝや
)
いて、すぐに、ちよろりと
消
(
き
)
える。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
呑まない私と直次郎さんが怪しいと、蔭で
囁
(
さゝや
)
き合つてるのを聽いて、驚いて飛び出しました。親分さん、お助けを願ひます
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もし御承引なさりませなんだら、何卒
某
(
それがし
)
を此の場に於いてお手討ちになされて下さりませと、そう申し上げて、さてひそ/\と
囁
(
さゝや
)
かれますのには
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
こんなに思っているんだから、せめて一日でも伊之吉に添わしてやりたいと思案にくれましたが、やがて花里の耳に口をよせ何事でございますか
囁
(
さゝや
)
きます。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
やくに
今日
(
けふ
)
は如何せしや
出來
(
いでこ
)
ぬは不思議
成
(
なり
)
とて
囁
(
さゝや
)
きける
爰
(
こゝ
)
に
名主
(
なぬし
)
甚左衞門の
悴
(
せがれ
)
がフト心付お三ばゞの方へ
到
(
いた
)
り戸を
押明
(
おしあけ
)
て見れば
此
(
こ
)
は
抑
(
そも
)
如何
(
いか
)
にお三ばゝは
圍爐裡
(
ゐろり
)
の中へ
頭
(
かしら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
義政の心には明は
夢想郷
(
ユウトピア
)
のやうに思はれた。鸚哥はそこからの秘密の
使者
(
つかひ
)
ででもあるやうに、将軍の耳に色々な言葉を
囁
(
さゝや
)
いた。義政は籠に入れて
側
(
そば
)
を離さず
可愛
(
かあい
)
がつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
雖然
(
けれども
)
悠長な
而
(
そ
)
して不斷の力は、ともすると人の壓伏に打勝ツて、其の幽韻は
囁
(
さゝや
)
くやうに人の鼓膜に響く。風早學士は
不圖
(
ふと
)
此の幽韻を聞付けて、何んといふことは無く耳を傾けた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
夏の夜、この橋の上に立つて、
夜目
(
よめ
)
にも
著
(
しる
)
き橋下の波の泡を
瞰下
(
みおろ
)
し、裾も袂も涼しい風にはらめかせて、數知れぬ
囁
(
さゝや
)
きの樣な水音に耳を澄した心地は長く/\忘られぬであらう。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
此の時彼女はつと客に寄り添うて「此所で子供と老母とを早く見せ物へ入れて、それから二人きりになりませうよ……。」といふ意味を簡短に
囁
(
さゝや
)
いた。客は直ぐそれを承知した風だつた。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
蟲の
音
(
ね
)
も、我を咎むる心地して、
繰擴
(
くりひろ
)
げし
文
(
ふみ
)
の
文字
(
もじ
)
は、
宛然
(
さながら
)
我れを睨むが如く見ゆるに、目を閉ぢ耳を
塞
(
ふさ
)
ぎて机の側らに伏し
轉
(
まろ
)
べば、『あたら武士を
汝故
(
そなたゆゑ
)
に』と、いづこともなく
囁
(
さゝや
)
く聲
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
矢立
(
やたて
)
の
如
(
ごと
)
き
硬直
(
かうちよく
)
な
身體
(
からだ
)
を
伸長
(
しんちやう
)
し
屈曲
(
くつきよく
)
させて一
歩
(
ぽ
)
/\と
運
(
はこ
)
んだ。
彼
(
かれ
)
は
周圍
(
しうゐ
)
に
無數
(
むすう
)
な
樹木
(
じゆもく
)
の
泣
(
な
)
いて
囁
(
さゝや
)
くのを
耳
(
みゝ
)
に
入
(
い
)
れなかつた。
加之
(
それのみでなく
)
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
耳朶
(
みゝたぶら
)
に
鳴
(
な
)
るさへ
心
(
こゝろ
)
づかぬ
程
(
ほど
)
懸命
(
けんめい
)
に
唐鍬
(
たうぐは
)
を
打
(
う
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
東男
(
あづまをとこ
)
に
京女
(
きやうをなご
)
やなア。』なぞといふ
囁
(
さゝや
)
きが、人々の
群
(
むれ
)
から漏れた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
と
囁
(
さゝや
)
いた。細君は笑つて
頷
(
うなづ
)
きながら
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
われは変らぬ
囁
(
さゝや
)
きを
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
としめやかに
朱唇
(
しゆしん
)
が
動
(
うご
)
く、と
花
(
はな
)
が
囁
(
さゝや
)
くやうなのに、
恍惚
(
うつとり
)
して
我
(
われ
)
を
忘
(
わす
)
れる
雪枝
(
ゆきえ
)
より、
飛騨
(
ひだ
)
の
国
(
くに
)
の
住人
(
じゆうにん
)
以
(
も
)
つての
外
(
ほか
)
畏縮
(
ゐしゆく
)
に
及
(
およ
)
んで
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そつと平次の横で
囁
(
さゝや
)
いて、ワナワナと
顫
(
ふる
)
へる手を合せるのは、三十前後の年増女。あまり綺麗ではありませんが、
鄙
(
ひな
)
びた中にも品のある女でした。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼がひそ/\と
囁
(
さゝや
)
くが如く物を云いながら、女中共に講義をしているその声は、熱病患者のそれのように
干涸
(
ひか
)
らびて、
上
(
うわ
)
ずっているばかりでなく、へんに云い方が神経質で
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
聞居たりしが
頓
(
やが
)
て一人の男は
相手
(
あひて
)
の肩に
登
(
のぼ
)
りて難なく
塀
(
へい
)
の中へ忍び入り
又
(
また
)
肩
(
かた
)
へ乘たる男は
塀
(
へい
)
の外に待居けるに程なく忍び入たる男出來りて何か
密々
(
ひそ/\
)
と
囁
(
さゝや
)
きしが其の男は西の方を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
とコソ/\暫く
囁
(
さゝや
)
いて居りましたが、慾というものは怖いもので、度胸のない奴ですが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
去事
(
いざ
)
となると、何だか氣
怯
(
おくれ
)
がする。何處かで、「心細い。」と
囁
(
さゝや
)
くやうな
聲
(
こゑ
)
もする。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
何事か暫し
囁
(
さゝや
)
きしが、
一言毎
(
ひとことごと
)
に
點頭
(
うなづ
)
きて
冷
(
ひやゝ
)
かに打笑める男の肩を輕く叩きて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
囁
漢検1級
部首:⼝
21画
“囁”を含む語句
囁声
囁嚅
告囁
囁々
囁交
囁合
囁聲
囁道祖神
打囁