“朱唇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅしん46.2%
くちびる30.8%
しゆしん23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はわるびれた様子もなく、ジッと眼をつぶっていた。花びらが落ちたような小さなふっくらとした朱唇しゅしんが、ビクビクと痙攣けいれんした。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
手も、足も身体中の活動はたらきは一時にとまって、一切の血は春の潮の湧立わきたつように朱唇くちびるの方へ流れ注いでいるかと思われるばかりでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
としめやかに朱唇しゆしんうごく、とはなさゝやくやうなのに、恍惚うつとりしてわれわすれる雪枝ゆきえより、飛騨ひだくに住人じゆうにんつてのほか畏縮ゐしゆくおよんで
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)