“ささやき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
私語65.9%
15.9%
耳語6.8%
私話4.5%
囁嚅2.3%
囁声2.3%
細語2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後方の足軽組などのあいだに、そんな私語ささやきがややざわめきかけたと思うと、たちまち謙信の声と、その姿とが、全軍の上へ向って
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あたかもこの土の色の変った機に乗じて、くう外道変化げどうへんげささやきかと物凄ものすごい。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とて、金眸の耳に口よせ、何やらん耳語ささやきしが、また金眸がさきに立ちて、高慢顔にぞ進みける。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
森槐南もりかいなん依田学海よだがっかいというような顔振れも見えたが、大部分は若い女で、紅葉さん漣さんというなまめかしい囁嚅ささやき其処そこにも此処ここにもれて
仲人の医師会長栗野博士が、その障子の隙間に胡麻塩ごましお頭を寄せて、少女の囁声ささやきを聞くと二三度軽くうなずいて立上った。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
言葉も細語ささやきの声でなくては発せぬ、室の内を歩むにも爪立てて歩む程だ、言わず語らず家の中へ「恐れ」と云う事が満ちて了った、が、其の恐れの中にも最も重い疑いは秀子の身に掛かって居る
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)