“細語”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささめごと25.0%
ささや25.0%
さゝや25.0%
ささやき12.5%
ひそめき12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼等は久くこの細語ささめごとめずして、その間一たびも高くことばいださざりしは、互にそのこころさかふところ無かりしなるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
全く秀子を嫌疑者とするに足ると思い詰め、陪審員なども、殆ど最早此の上を詮索するに及ばぬとまで細語ささやいたと云う事だ。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
あわたゞしく入来いりきたり何やらん目科の耳に細語さゝやくと見る間に目科は顔色を変て身構し「し/\すぐに行く、早く帰ッて皆にそうえ」と、命ずる間もいそがわしげなり、男は此返事をるや又一散いっさんに走去りしが
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
言葉も細語ささやきの声でなくては発せぬ、室の内を歩むにも爪立てて歩む程だ、言わず語らず家の中へ「恐れ」と云う事が満ちて了った、が、其の恐れの中にも最も重い疑いは秀子の身に掛かって居る
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
夜の静なるを動かして、かの男女なんによ細語ひそめきぬ。はなは幺微かすかなれば聞知るべくもあらねど、娓々びびとして絶えず枕に打響きては、なかなか大いなる声にも増して耳煩みみわづらはしかり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)