“耳語”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささや24.1%
じご20.7%
さゝや17.2%
さゝやき10.3%
ささやき10.3%
みみうち6.9%
みみこすり6.9%
さゝやく3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今竜が見え次第大声でその竜肉をいたいと連呼よびつづけよと耳語ささやいて出で、竜を呼び込むと右の通りで竜大いに周章あわて、袋を落し逃れた。
背後を顧みて周囲のものと何か耳語じごしていたが、やがて今度はその周囲のものが進み出てきて話し掛ける。入れ替ってまた他のものが話し掛ける。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
從者ずさは近きあたりの院に立寄りて何事か物問ふ樣子なりしが、やがて元の所に立歸り、何やら主人に耳語さゝやけば、點頭うなづきて尚も山深く上り行きぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
さうして宗助そうすけかほながめながら、泥棒どろぼうよと耳語さゝやきやつた。宗助そうすけ文庫ぶんこわたして仕舞しまへば、もうようんだのだから、おく挨拶あいさつはどうでもいとして、すぐかへらうかとかんがへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そうして宗助の顔をながめながら、泥棒よと耳語ささやきやった。宗助は文庫を渡してしまえば、もう用が済んだのだから、奥の挨拶はどうでもいいとして、すぐ帰ろうかと考えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やがて牝馬の傍へ寄って耳語みみうちをすると、牝馬は源の馬のたてがみんで、それを振廻して、もうさんざんにじらした揚句、さも嬉しそうな嘶きを揚げる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
すると聞いているうちに、それが私のうちの下女の声である事に気がついた。下女は暗い中で私に耳語みみこすりをするようにこういうのである。——
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すくひしなり或時あるとき彼の四人打寄うちよつ耳語さゝやくやう又七こと是迄これまで種々しゆ/″\非道ひだうになすと雖も此家を出行いでゆく景色なし此上このうへは如何せんと相談さうだんしけるにおつねひざすゝめ是は毒藥どくやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)