耳語みみうち)” の例文
やがて牝馬の傍へ寄って耳語みみうちをすると、牝馬は源の馬のたてがみんで、それを振廻して、もうさんざんにじらした揚句、さも嬉しそうな嘶きを揚げる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と安川君に丈け耳語みみうちして、ソコ/\に部屋を出た。人事課へと志して二三歩よろめいたが、昨日の高言を思い出して踏み止まった。会社の意志は辞令より明瞭に現れている。
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)