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耳語
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ささや
ふりがな文庫
“
耳語
(
ささや
)” の例文
今竜が見え次第大声でその竜肉を
啖
(
く
)
いたいと
連呼
(
よびつづ
)
けよと
耳語
(
ささや
)
いて出で、竜を呼び込むと右の通りで竜大いに
周章
(
あわ
)
て、袋を落し逃れた。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
そうして心の
中
(
うち
)
のどこかで、それを打ち明けたが最後、親しい
母子
(
おやこ
)
が離れ離れになって、永久今の
睦
(
むつ
)
ましさに戻る機会はないと僕に
耳語
(
ささや
)
くものが出て来た。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は闇夜を透して見ると二人の男が
梯子
(
はしご
)
を登ってドーブレクの部屋の前に忍び寄るらしい。耳を澄すと、微かに戸をこじ開ける音が聞える。風の間に間に人の
耳語
(
ささや
)
き声も耳に触れる。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
と
四隣
(
あたり
)
へ気を兼ねながら
耳語
(
ささや
)
き告ぐ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
動くものは必ず鳴ると見えるに、蛇の毛は悉く動いているからその音も蛇の毛の数だけはある筈であるが——
如何
(
いか
)
にも低い。前の世の
耳語
(
ささや
)
きを
奈落
(
ならく
)
の底から夢の間に伝える様に聞かれる。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
その
傍
(
そば
)
に
絹帽
(
シルクハット
)
が二つ並んで、その一つには葉巻の
煙
(
けむ
)
りが輪になってたなびいている。向うの隅に
白襟
(
しろえり
)
の細君が
品
(
ひん
)
のよい五十
恰好
(
かっこう
)
の婦人と、
傍
(
わ
)
きの人には聞えぬほどな低い声で何事か
耳語
(
ささや
)
いている。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
男は叔母に何か
耳語
(
ささや
)
いた。叔母はすぐ叔父の方へ顔を寄せた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
非道
(
ひど
)
いわね」と重子が咲子に
耳語
(
ささや
)
いた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
語
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
“耳語”で始まる語句
耳語眼笑