トップ
>
耳語
>
さゝや
ふりがな文庫
“
耳語
(
さゝや
)” の例文
從者
(
ずさ
)
は近き
邊
(
あたり
)
の院に立寄りて何事か物問ふ樣子なりしが、やがて元の所に立歸り、何やら主人に
耳語
(
さゝや
)
けば、
點頭
(
うなづ
)
きて尚も山深く上り行きぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
われ絶て此種の準備なしと答へしに、サンチイニイ頭を
掉
(
ふ
)
りて、否、そは隱し給ふなり、要するに君の如き怜悧なる人には此
業
(
わざ
)
いと易しと
耳語
(
さゝや
)
けり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
櫟
(
くぬぎ
)
や
楢
(
なら
)
や
雜木
(
ざふき
)
や
凡
(
すべ
)
てが
節制
(
たしなみ
)
を
失
(
うしな
)
つて
悉
(
ことごと
)
く
裏葉
(
うらは
)
も
肌膚
(
はだ
)
も
隱
(
かく
)
す
隙
(
すき
)
がなくざあつと
吹
(
ふ
)
かれて
只
(
たゞ
)
騷
(
さわ
)
いだ。
夜
(
よる
)
は
寂
(
さび
)
しさに
凡
(
すべ
)
ての
梢
(
こずゑ
)
が
相
(
あひ
)
耳語
(
さゝや
)
きつゝ
餘計
(
よけい
)
に
騷
(
さわ
)
いだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
招
(
まね
)
き三人
何
(
なに
)
か
竊
(
ひそか
)
に
耳語
(
さゝや
)
きけるが
程
(
ほど
)
なく清三郎は
出行
(
いでゆき
)
たり是は
途中
(
とちう
)
にて
惡者
(
わるもの
)
に喧嘩を
仕掛
(
しかけ
)
させ屋敷より
請取
(
うけとり
)
來
(
きた
)
る六十兩を
奪
(
うば
)
ひ又七は此金を
受取
(
うけとり
)
て
遊女
(
いうぢよ
)
通
(
がよ
)
ひに
遣
(
つか
)
ひ
込
(
こみ
)
しと
云立
(
いひたて
)
夫
(
それ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
などゝ
態
(
わざ
)
と
聽
(
きこ
)
えよがしに
並
(
なら
)
んで
腰掛
(
こしか
)
けて
居
(
を
)
る
年
(
とし
)
の
若
(
わか
)
い
男
(
をとこ
)
と
耳語
(
さゝや
)
いて
居
(
を
)
るのだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
舟歌畢りしとき、主婦は我に對ひて、君は歌ひ給はずやと問ひぬ。われ、さらば即興の詩一つ試みばやと答へぬ。
四邊
(
あたり
)
には
渠
(
かれ
)
は即興詩人なりと
耳語
(
さゝや
)
く聲す。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
四五
人
(
にん
)
の
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
佛壇
(
ぶつだん
)
の
前
(
まへ
)
に
積
(
つ
)
まれてあつた
風呂敷包
(
ふろしきづゝみ
)
を
解
(
と
)
きながらひそ/″\と
耳語
(
さゝや
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
剃手
(
とこや
)
の曲は終りて、われは獨り廣闊なる舞臺の上に立てり。
座長
(
レジツシヨオル
)
は笑を帶びて我顏を
打目守
(
うちまも
)
り、斷頭臺は築かれたりと
耳語
(
さゝや
)
きて、
道具方
(
マシニスト
)
に相圖せり。幕は開きたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「まあ
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だらうつて
病人
(
びやうにん
)
へだけはいつて
居
(
ゐ
)
たらいゝでせう」
醫者
(
いしや
)
は
耳語
(
さゝや
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
語
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
“耳語”で始まる語句
耳語眼笑