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暫時
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しばし
ふりがな文庫
“
暫時
(
しばし
)” の例文
『お
前
(
まへ
)
は
亞尼
(
アンニー
)
とか
云
(
い
)
つたねえ、
何
(
なん
)
の
用
(
よう
)
かね。』と
私
(
わたくし
)
は
靜
(
しづ
)
かに
問
(
と
)
ふた。
老女
(
らうぢよ
)
は
虫
(
むし
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で『
賓人
(
まれびと
)
よ。』と
暫時
(
しばし
)
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
取出して
飮
(
のみ
)
暫時
(
しばし
)
其處に休み居ける中段々夜も
更行
(
ふけゆき
)
四邊
(
あたり
)
も
寂
(
しん
)
としける此時
手拭
(
てぬぐひ
)
に深く
面
(
おも
)
てを
包
(
つゝ
)
みし男二人伊勢屋の
門
(
かど
)
に
彳
(
たゝず
)
み内の樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
暫時
(
しばし
)
の沈黙のうちに、男と女の瞳が互いにその奥底の深意を読もうとあせって、はげしく絡みあい、音をたてんばかりにきしんだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
今云った国際問題等に興味を
有
(
も
)
つに至って
浦塩
(
うらじお
)
から満洲に
入
(
い
)
り、更に蒙古に
入
(
い
)
ろうとして、
暫時
(
しばし
)
警務学堂に奉職していた事なんぞがある。
予が半生の懺悔
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
夫婦して
一
(
ひと
)
つコップから好きな酒を飲み合い、
暫時
(
しばし
)
も離れぬので、一名
鴛鴦
(
おし
)
の称がある。夫婦は農家の出だが、別に
耕
(
たがや
)
す可き田畑も
有
(
も
)
たぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
踵
(
きびす
)
を
囘
(
かへ
)
してツト
馳出
(
はせい
)
づればお
高
(
たか
)
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つて
無言
(
むごん
)
に
引止
(
ひきと
)
むる
帶
(
おび
)
の
端
(
はし
)
振拂
(
ふりはら
)
へば
取
(
とり
)
すがり
突
(
つ
)
き
放
(
はな
)
せば
纒
(
まと
)
ひつき
芳
(
よし
)
さまお
腹
(
はら
)
だちは
御尤
(
ごもつと
)
もなれども
暫時
(
しばし
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
悪々
(
にくにく
)
しい皮肉を聞かされて、グッと行きづまって了い、手を
拱
(
く
)
んだまま
暫時
(
しばし
)
は頭も
得
(
え
)
あげず、涙をほろほろこぼしていたが
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
母に慈愛のまなざしで諭されたことも有ったろうが、それも勿体ないが
雲辺
(
うんぺん
)
の
禽
(
とり
)
の影、
暫時
(
しばし
)
のほどしか心には
留
(
とど
)
まらなかったのであったろう。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お定は
暫時
(
しばし
)
恍乎
(
うつとり
)
として、自分の頬を天鵞絨の襟に擦つて見てゐたが、幽かな
微笑
(
ほほゑみ
)
を口元に漂はせた儘で、何時しか安らかな眠に入つて了つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
わが目もいつかこゝにて我より奪はるゝことあらむ、されどそは
暫時
(
しばし
)
のみ、その
嫉妬
(
ねたみ
)
のために動きて犯せる罪
少
(
すく
)
なければなり 一三三—一三五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「何馬鹿だ?」と二郎は嬉しいやら、懐かしいやら、不思議やらで
暫時
(
しばし
)
心の狂って、
其処
(
そこ
)
にあった棒で兄を
擲
(
なぐ
)
りました。
迷い路
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
堪
(
こら
)
へよ、
暫時
(
しばし
)
、
製作
(
せいさく
)
に
骨
(
ほね
)
を
削
(
けづ
)
り、
血
(
ち
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、…
其
(
そ
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
償
(
つくな
)
はう、と
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
に
対
(
たい
)
して、
瞑目
(
めいもく
)
し、
振返
(
ふりかへ
)
つて、
天守
(
てんしゆ
)
の
空
(
そら
)
に
高
(
たか
)
く
両手
(
りやうて
)
を
翳
(
かざ
)
して
誓
(
ちか
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
尋常
(
よのつね
)
の犬なりせば、その場に腰をも
抜
(
ぬか
)
すべきに。月丸は原来心
猛
(
たけ
)
き犬なれば、そのまま虎に
噉
(
くっ
)
てかかり、
喚
(
おめき
)
叫んで
暫時
(
しばし
)
がほどは、力の限り
闘
(
たたか
)
ひしが。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
私は抽斗をあけると黄ろく色の変った紙片がうず高く積みあがっているのを見て、
暫時
(
しばし
)
は途方に暮れたが、やがてその中から一枚の紙片をとりあげた。
ある自殺者の手記
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
「
好
(
い
)
い天気になりましたなあ。」と、市郎も
鸚鵡返
(
おうむがえ
)
しに挨拶して、早々にここを行き過ぎた。女は枯柳の下に立って、
暫時
(
しばし
)
は
其
(
そ
)
の後姿を見送っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
義理と情の
二岐
(
ふたみち
)
かけて、瀧口が心はとつおいつ、外には見えぬ胸の嵐に亂脈打ちて、
暫時
(
しばし
)
思案に暮れ居しが、やゝありて、兩眼よりはら/\と落涙し
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
おつぎは
卯平
(
うへい
)
を
勦
(
いたは
)
るには
幾
(
いく
)
ら
勘次
(
かんじ
)
が
八釜敷
(
やかましく
)
ても一々
斷
(
ことわ
)
りをいうては
出
(
で
)
なかつた。
勘次
(
かんじ
)
はおつぎが
暫時
(
しばし
)
でも
居
(
ゐ
)
なくなると
假令
(
たとひ
)
卯平
(
うへい
)
の
側
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
るとは
知
(
し
)
つても
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
楊貴妃様から
暫時
(
しばし
)
のお暇を頂いた妾は、お二人の行衛を探し出すつもりで、とりあえずこの家に来て見ました。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いよ/\発令の時には知らして
呉
(
く
)
れることに約束して、帰宅して日々便りを
待
(
まっ
)
て居ると、数日の後に至り、今日発令したと報知が来たから、
暫時
(
しばし
)
も
猶予
(
ゆうよ
)
は出来ず
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
直
(
す
)
ぐ
床
(
とこ
)
から
起上
(
おきあが
)
って、急いでその戸棚をガラリ開けて見ると、こは
如何
(
いか
)
に、内には、油の
染潤
(
にじ
)
んだ枕が一つあるばかり、これは驚いて、男は
暫時
(
しばし
)
茫然としていたが
一つ枕
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
篠田さんお叱りを受けますかは存じませぬが、
暫時
(
しばし
)
御身
(
おんみ
)
を潜めて下ださることはかなひませぬか、——別段御耻辱と申すことでも御座いませんでせう——犬に真珠を
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
暫時
(
しばし
)
、三人は黙した。ケンチャンが白いものを着て、髪の毛にも
櫛
(
くし
)
の歯を見せて、すましかえって熱い
珈琲
(
コーヒー
)
をはこんで来た。三人はだまって角砂糖を入れて
掻廻
(
かきまわ
)
した。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
行
(
ゆく
)
尿
(
しし
)
の流れは臭くして、しかも尋常の水にあらず、
淀
(
よど
)
みに浮ぶ
泡沫
(
うたかた
)
は、かつ消えかつ結びて、
暫時
(
しばし
)
も
停
(
とど
)
まる事なし、かの「
五月雨
(
さみだれ
)
に年中の雨降り尽くし」と
吟
(
よ
)
んだ通り
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
一同、
鳶
(
とんび
)
に物を
浚
(
さら
)
われたような気持になって、自身番へ持ち込んだ親爺連の後ろを恨めしげに見送っていること
暫時
(
しばし
)
、幸いに大した騒ぎにはならずに散ってしまいました。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
たゞ今のご
文
(
もん
)
は、
梟鵄
(
けうし
)
守護章というて、
誰
(
たれ
)
も存知の有り難いお経の中の一とこぢゃ。たゞ今から、
暫時
(
しばし
)
の間、そのご文の講釈を致す。みなの衆、ようく心を留めて聞かしゃれ。
二十六夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
女王樣
(
ぢよわうさま
)
は
滿面
(
まんめん
)
朱
(
しゆ
)
をそゝいだやうに
眞赤
(
まつか
)
になつてお
怒
(
いか
)
りになりました、
暫時
(
しばし
)
の
間
(
あひだ
)
野獸
(
やじう
)
の
如
(
ごと
)
く
愛
(
あい
)
ちやんを
凝視
(
みつめ
)
てお
在
(
ゐ
)
でになりましたが、
軈
(
やが
)
て、『
頭
(
あたま
)
を
刎
(
は
)
ね
飛
(
と
)
ばすぞ!
刎
(
は
)
ね——』と
叫
(
さけ
)
ばれました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
見えなくなったその後を芳江は
暫時
(
しばし
)
眺めていたがふと寂しそうに
首垂
(
うなだ
)
れた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
『やあ、大高
氏
(
うじ
)
か。……こいつは閉口。今、
蚊帳
(
かや
)
を外すから、
暫時
(
しばし
)
そこで』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どうも君の心づかい、うれしく思います。お察しの通り、私は今困っている。弟子の君から、そういう心づかいをされては
倒
(
さか
)
さま事だが折角のお志
故
(
ゆえ
)
、では辞退せず
暫時
(
しばし
)
拝借することにしよう」
幕末維新懐古談:78 谷中時代の弟子のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
悲しみは眼を閉ぢて、
暫時
(
しばし
)
やすらひもせし。
新らしき悲しみにうつる時
(新字旧仮名)
/
漢那浪笛
(著)
かくてこそ
暫時
(
しばし
)
を深く照らしぬれ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
見
(
み
)
ず、
暫時
(
しばし
)
、——
今
(
いま
)
はた
浮
(
う
)
きつ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
靄の青みに静ごころ君
思
(
も
)
ふ
暫時
(
しばし
)
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
二人は
暫時
(
しばし
)
だまつた。
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
暫時
(
しばし
)
休息した。
月世界跋渉記
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
暫時
(
しばし
)
沈黙
(
だんまり
)
。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
本國
(
ほんごく
)
日本
(
につぽん
)
を
立去
(
たちさ
)
つた
人
(
ひと
)
、
其人
(
そのひと
)
に
今
(
いま
)
や
斯
(
か
)
かる
孤島
(
はなれじま
)
の
上
(
うへ
)
にて
會合
(
くわいごう
)
するとは、
意外
(
いぐわい
)
も、
意外
(
いぐわい
)
も、
私
(
わたくし
)
は
暫時
(
しばし
)
五里霧中
(
ごりむちう
)
に
彷徨
(
はうくわう
)
したのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
開いて見れば不思議にも
文字
(
もんじ
)
は
消
(
き
)
えて
唯
(
たゞ
)
の白紙ゆゑ這は如何せし事成かと千太郎は
暫時
(
しばし
)
惘
(
あき
)
れ
果
(
はて
)
茫然
(
ばうぜん
)
として居たりしが我と我が心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたし
)
は
不運
(
ふうん
)
で
御座
(
ござ
)
りますとて
口惜
(
くや
)
しさ
悲
(
かな
)
しさ
打出
(
うちいだ
)
し、
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
談
(
かた
)
れば
兩親
(
ふたおや
)
は
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、さては
其樣
(
そのやう
)
の
憂
(
う
)
き
中
(
なか
)
かと
呆
(
あき
)
れて
暫時
(
しばし
)
いふ
言
(
こと
)
もなし。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二郎は虫の音に
暫時
(
しばし
)
聞
(
きき
)
とれていたが、思わず立上って蔦葛の裡をそっと覗き込んで見たが、姿は見えなかった。
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
苦しさに堪えかねて、
暫時
(
しばし
)
路傍
(
みちのべ
)
に
蹲
(
うずく
)
まるほどに、夕風
肌膚
(
はだえ
)
を侵し、
地気
(
じき
)
骨に
徹
(
とお
)
りて、
心地
(
ここち
)
死ぬべう覚えしかば。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
「お
品
(
しな
)
さん、おとつゝあ
來
(
き
)
たよ、
確乎
(
しつかり
)
しろよ」と
近所
(
きんじよ
)
の
女房
(
にようばう
)
がいつた。それを
聞
(
き
)
いてお
品
(
しな
)
は
暫時
(
しばし
)
靜
(
しづ
)
かに
成
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
やがて落葉を踏む音して、お杉
婆
(
ばばあ
)
は
諷然
(
ひょうぜん
)
と帰って来た。男は黙って鳥を
咬
(
かじ
)
っていた。二人共に
暫時
(
しばし
)
は何の
詞
(
ことば
)
をも交さなかったが、お杉の方から
徐
(
しずか
)
に口を切った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
刀を杖にたじろいだのも
暫時
(
しばし
)
、モンドリうってその土に倒れたのは、月輪剣門の一士若松大太郎だった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
されば最初よりかゝる事もやあらむと疑ひ居りし我は、恥かしさ、
口措
(
くちを
)
しさ総身にみち/\て
暫時
(
しばし
)
、途方に暮れ居たりしが、やがて嫁女奈美殿の前に両手を
支
(
つか
)
へつ。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お定は
暫時
(
しばし
)
水を汲むでもなく、水鏡に寫つた我が顏を
瞶
(
みつ
)
めながら、
呆然
(
ぼんやり
)
と昨晩
の
(
ゆうべ
)
の事を思出してゐた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
心ゆくばかりに弾じたのであろう心
足
(
た
)
らいに、
暫時
(
しばし
)
の余韻をもって
絃
(
いと
)
の上から手はおろされた。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ただ今のご
文
(
もん
)
は、
梟鵄
(
きょうし
)
守護章というて、
誰
(
たれ
)
も存知の有り
難
(
がた
)
いお経の中の一とこじゃ。ただ今から、
暫時
(
しばし
)
の間、そのご文の講釈を
致
(
いた
)
す。みなの衆、ようく心を
留
(
と
)
めて聞かしゃれ。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
この時かかる目的の為に
外面
(
そと
)
に
出
(
いで
)
ながら、外面に出て
二歩三歩
(
ふたあしみあし
)
あるいて
暫時
(
しばし
)
佇立
(
たたず
)
んだ時この
寥々
(
りょうりょう
)
として静粛かつ荘厳なる秋の夜の光景が身の毛もよだつまでに眼に
沁
(
しみ
)
こんだことである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
降積りたる雹を染め候が、赤き霜柱の如く、
暫時
(
しばし
)
は消えもやらず
有之
(
これあり
)
候よし、貧道など口にいたし候もいかが、相頼まれ申候ことづてのみ、いずれ仏菩薩の思召す処にはこれあるまじく
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
暫
常用漢字
中学
部首:⽇
15画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“暫時”で始まる語句
暫時前
暫時間