“諷然”の読み方と例文
読み方割合
ひょうぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて落葉を踏む音して、お杉ばばあ諷然ひょうぜんと帰って来た。男は黙って鳥をかじっていた。二人共に暫時しばしは何のことばをも交さなかったが、お杉の方からしずかに口を切った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
独語ひとりごとのように云って、お杉は矗然すっくあがったかと見るうちに、左右の人々を一々め廻しながら、彼女かれはふらふらと歩き出した。加之しかも今の騒動さわぎは忘れたように、諷然ひょうぜんと表へ出て行った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)