“二岐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふたみち50.0%
ふたすじ25.0%
ふたまた25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義理と情の二岐ふたみちかけて、瀧口が心はとつおいつ、外には見えぬ胸の嵐に亂脈打ちて、暫時しばし思案に暮れ居しが、やゝありて、兩眼よりはら/\と落涙し
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
身動みじろぎに乱るる黒髪。もとどりふつ、と真中まんなかから二岐ふたすじさっとなる。半ばを多一に振掛けた、半ばを握ってさばいたのを、かざすばかりに、浪屋の二階を指麾さしまねいた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
岡田虎之助は道が二岐ふたまたになっているところまで来て立ちどまり、じっとりと汗のにじみ出ている白い額を、手の甲で押し拭いながら、笠をあげて当惑そうに左右を眺めやった。
内蔵允留守 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)