“ふたすじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
二条67.6%
二筋27.0%
二岐2.7%
二線2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、たちまち眼の前の、ぼーっとした仄暗ほのぐらい空を切り裂いて、青光りのする稲妻が、二条ふたすじほどのジグザグを、たてにえがいた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
品川堀の外には、彼が家の下なる谷を西から東へ流るゝ小さな田川と、八幡田圃たんぼを北から南東に流るゝ大小二筋ふたすじの田川がある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
身動みじろぎに乱るる黒髪。もとどりふつ、と真中まんなかから二岐ふたすじさっとなる。半ばを多一に振掛けた、半ばを握ってさばいたのを、かざすばかりに、浪屋の二階を指麾さしまねいた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
出過ですぎたと思うほど、分けられた波のあしは、二線ふたすじ長く広く尾を引いて、小獅子の姿は伊豆いずの岬に、ちょと小さな点になった。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)