和郎おまえ)” の例文
その家へ洋行帰りの紳士が来て和郎おまえの家のアイスクリームは大層上等だそうだが土産みやげにするから五人前ほど紙へつつんでくれとこういったのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
... それだから自然と仕事も粗末になって荒ごなしの物を和郎おまえさんの方へ送ってげて毎度剣突けんつくうがこれからはお互に仲をくしようではないか」腸蔵
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
今まで和郎おまえの帰国を促したのはねて和郎と本家のお代さんとを婚礼させる事に話しが極まっている。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
親たちの心次第でサッサと息子の嫁を極めて本人の知らない処へ明日は和郎おまえのお嫁さんが来るよなぞと出し抜けに宣告されるふうだからね。この手紙だって相談ではない宣告だ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)