“公卿侍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くげざむらい80.0%
くげざむらひ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
公卿侍くげざむらいの顔は、自分の持ち歩いている松明たいまつの油煙で、鼻の穴まで黒くすすけてい、狩衣も夜露や泥でひどく汚れている。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
使者は徳大寺家の公卿侍くげざむらいの青地清左衛門という武士であったそうな。その清左衛門を矢柄源兵衛めが、箱根の山の中で討ち取って、奪って俺の所へ持って来たものだ。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いや、赤井主水は公卿侍くげざむらひで、如才なく寺社の方に渡りをつけて居る。それに紫琴女は御連枝だとも言ふ」
元は上方生れ、公卿侍くげざむらひの子で、二十年前に不心得な母親に逃げられ、間もなく亡くなつた父親に言ひ含められて、父親に代つて女敵討めがたきうちを心掛けて居るといふ——大變な男ですよ