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い
ふりがな文庫
“
行
(
い
)” の例文
私
(
わたし
)
は
其時分
(
そのじぶん
)
は
何
(
なん
)
にも
知
(
し
)
らないで
居
(
ゐ
)
たけれども、
母様
(
おつかさん
)
と
二人
(
ふたり
)
ぐらしは、この
橋銭
(
はしせん
)
で
立
(
た
)
つて
行
(
い
)
つたので、
一人前
(
ひとりまへ
)
幾于宛
(
いくらかづゝ
)
取
(
と
)
つて
渡
(
わた
)
しました。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
行
(
い
)
けば
行
(
い
)
くほど山が
深
(
ふか
)
くなって、もうどこをどう
歩
(
ある
)
いているのか、まるで
知
(
し
)
らない山の中の
道
(
みち
)
を、
心細
(
こころぼそ
)
くたどって行くばかりでした。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
然
(
しか
)
し
崖丈
(
がけだけ
)
は
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です。どんな
事
(
こと
)
があつたつて
壞
(
く
)
えつこはねえんだからと、
恰
(
あたか
)
も
自分
(
じぶん
)
のものを
辯護
(
べんご
)
でもする
樣
(
やう
)
に
力
(
りき
)
んで
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
畑
(
はたけ
)
を
越
(
こ
)
え、
牧場
(
ぼくじょう
)
を
越
(
こ
)
えて
走
(
はし
)
って
行
(
い
)
くうち、あたりは
暴風雨
(
あらし
)
になって
来
(
き
)
て、
子家鴨
(
こあひる
)
の
力
(
ちから
)
では、
凌
(
しの
)
いで
行
(
い
)
けそうもない
様子
(
ようす
)
になりました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「あれから、なア、また○○の」と、先輩の名を擧げて、「とこへ
行
(
い
)
て來たんぢや——銀行家なんて、なか/\けちんぼで、なア。」
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
ちょうど女房と子供が、
実家
(
さと
)
の
餅搗
(
もちつき
)
の加勢に
行
(
い
)
とるけに、この店をば慾しがっとる奴の処へ
行
(
い
)
て委任状と引換えに五十両貰うて来た。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
安「オヽ左様か、じゃア
自
(
みずか
)
ら稼いで苦しみ、金を貯めてなにかい身形を拵えて江戸へ
行
(
い
)
こうと云う訳か、どうも能く離縁が出たのう」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「どうせあたしは
檀那衆
(
だんなしゆう
)
のやうによくする
訣
(
わけ
)
には
行
(
い
)
かないんだから。」——お宗さんは時々兄さんにもそんな
愚痴
(
ぐち
)
などをこぼしてゐた。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
するとだんだん
気
(
き
)
がふさいで、
病気
(
びょうき
)
になりました。それから八
月
(
つき
)
経
(
た
)
った
時
(
とき
)
に、
女
(
おんな
)
は
夫
(
おっと
)
の
所
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
って、
泣
(
な
)
きながら、こう
言
(
い
)
いました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
ところが
少
(
すこ
)
し
行
(
い
)
つたとき、
嘉十
(
かじふ
)
はさつきのやすんだところに、
手拭
(
てぬぐひ
)
を
忘
(
わす
)
れて
来
(
き
)
たのに
気
(
き
)
がつきましたので、
急
(
いそ
)
いでまた
引
(
ひ
)
つ
返
(
かへ
)
しました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
四十一
年
(
ねん
)
一
月
(
ぐわつ
)
二十一
日
(
にち
)
の
午前
(
ごぜん
)
九
時
(
じ
)
頃
(
ごろ
)
、
水谷氏
(
みづたにし
)
と
余
(
よ
)
とは、
大森
(
おほもり
)
の
兒島邸
(
こじまてい
)
を
訪問
(
ほうもん
)
した。
然
(
しか
)
るに
翁
(
おう
)
は、
熱海
(
あたみ
)
の
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
られて、
不在
(
ふざん
)
。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
老人
(
ろうじん
)
たちは、ごんごろ
鐘
(
がね
)
に
別
(
わか
)
れを
惜
(
お
)
しんでいた。「とうとう、ごんごろ
鐘
(
がね
)
さまも
行
(
い
)
ってしまうだかや。」といっている
爺
(
じい
)
さんもあった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは一
方
(
ぱう
)
は
下
(
した
)
、一
方
(
ぱう
)
は
上
(
うへ
)
と一
枚
(
まい
)
毎
(
ごと
)
に
檢
(
しら
)
べてから、その
眞中
(
まんなか
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ました、どうしたら
再
(
ふたゝ
)
び
出
(
で
)
られるだらうかと
怪
(
あや
)
しみながら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
妹
(
いもうと
)
も一
度
(
ど
)
逃
(
に
)
げだしたんですけれど、やつぱり
掴
(
つか
)
まつてしまひました。ちやうど
大森
(
おほもり
)
の
鉱泉宿
(
くわうせんやど
)
へつれられて
行
(
い
)
つたときのことでした。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
伊太利
(
イタリイ
)
の公使館にいた時、すばらしい
別品
(
べっぴん
)
の処へ連れて
行
(
い
)
かれたのに、顫え上ってどうもすることが出来なかったというじゃあないか。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
けれどその
途中
(
とちゅう
)
で、うちの子は
授業料
(
じゅぎょうりょう
)
を
免除
(
めんじょ
)
してもらってるのだったっけ、と思い出した。
騒
(
さわ
)
ぎを
持
(
も
)
ちあげるわけに
行
(
い
)
かなかった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
利根川
(
とねがは
)
の
開鑿工事
(
かいさくこうじ
)
へ
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
秋
(
あき
)
の
頃
(
ころ
)
から
土方
(
どかた
)
が
勸誘
(
くわんいう
)
に
來
(
き
)
て
大分
(
だいぶ
)
甘
(
うま
)
い
噺
(
はなし
)
をされたので
此
(
こ
)
の
近村
(
きんそん
)
からも五六
人
(
にん
)
募集
(
ぼしふ
)
に
應
(
おう
)
じた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ですから、われ/\が、ある
一
(
ひと
)
つの
土地
(
とち
)
にはえた
木
(
き
)
を、やたらにわきへ
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
ったつて、それが
一々
(
いち/\
)
つくわけのものではありません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「ふん。
昔
(
むかし
)
も
今
(
いま
)
もあるもんじゃねえ。
隣近所
(
となりきんじょ
)
のこたァ、
女房
(
にょうぼう
)
がするに
極
(
きま
)
ッてらァな。
行
(
い
)
って、こっぴどくやっ
付
(
つ
)
けて
来
(
き
)
ねえッてことよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
幾許
(
いくら
)
急いで出掛けたつて、何とか
一言
(
ひとこと
)
ぐらゐ
言遺
(
いひお
)
いて
行
(
い
)
きさうなものぢやないか。
一寸
(
ちよつと
)
其処
(
そこ
)
へ行つたのぢやなし、四五日でも旅だ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
院長
(
いんちょう
)
は
不覚
(
そぞろ
)
に
哀
(
あわ
)
れにも、また
不気味
(
ぶきみ
)
にも
感
(
かん
)
じて、
猶太人
(
ジウ
)
の
後
(
あと
)
に
尾
(
つ
)
いて、その
禿頭
(
はげあたま
)
だの、
足
(
あし
)
の
踝
(
くるぶし
)
などを
眴
(
みまわ
)
しながら、
別室
(
べっしつ
)
まで
行
(
い
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
これが
今日
(
こんにち
)
多
(
おほ
)
くの
石器
(
せつき
)
が
發見
(
はつけん
)
される
理由
(
りゆう
)
の
一
(
ひと
)
つでありまして、お
蔭
(
かげ
)
で
私共
(
わたしども
)
が
皆
(
みな
)
さんと
共
(
とも
)
に
石器
(
せつき
)
を
探
(
さが
)
しに
行
(
い
)
つても、
獲物
(
えもの
)
があるわけです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
浜寺
(
はまでら
)
の別荘い
行
(
い
)
てた時分、お互に物いうようになって、或る晩散歩に誘い出されて、海岸に置いたある漁船の蔭に連れて行かれた。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
どうしたはずみからか、その
日
(
ひ
)
、
袖子
(
そでこ
)
は
金之助
(
きんのすけ
)
さんを
怒
(
おこ
)
らしてしまった。
子供
(
こども
)
は
袖子
(
そでこ
)
の
方
(
ほう
)
へ
来
(
こ
)
ないで、お
初
(
はつ
)
の
方
(
ほう
)
へばかり
行
(
い
)
った。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
いゝよ
親方
(
おやかた
)
からやかましく
言
(
い
)
つて
來
(
き
)
たら
其時
(
そのとき
)
の
事
(
こと
)
、
可愛想
(
かあいさう
)
に
足
(
あし
)
が
痛
(
いた
)
くて
歩
(
ある
)
かれないと
言
(
い
)
ふと
朋輩
(
ほうばい
)
の
意地惡
(
いぢわる
)
が
置去
(
おきざ
)
りに
捨
(
す
)
てゝ
行
(
い
)
つたと
言
(
い
)
ふ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其處
(
そこ
)
で
其
(
その
)
翌日
(
あくるひ
)
は
愈〻
(
いよ/\
)
怠惰屋
(
なまけや
)
の
弟子入
(
でしいり
)
と、
親父
(
おやぢ
)
は
息子
(
むすこ
)
の
衣裝
(
みなり
)
を
作
(
こし
)
らへ
頭
(
あたま
)
も
奇麗
(
きれい
)
に
刈
(
かつ
)
てやつて、ラクダルの
莊園
(
しやうゑん
)
へと
出
(
で
)
かけて
行
(
い
)
つた。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
しばらく
馬
(
うま
)
と一
緒
(
しょ
)
に
遊
(
あそ
)
んで、
私
(
わたくし
)
は
大
(
たい
)
へん
軽
(
かる
)
い
気持
(
きもち
)
になって
戻
(
もど
)
って
来
(
き
)
ましたが、その
後
(
ご
)
二
度
(
ど
)
と
行
(
い
)
って
見
(
み
)
る
気
(
き
)
にもなれませんでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「さあさあ、
行
(
い
)
て来なされ、遊廓は灯ともし頃の宵がよく、もそっとよいのは、
黄昏
(
たそが
)
れ
刻
(
どき
)
の
通
(
かよ
)
い
路
(
じ
)
というげな。武蔵どのも、
行
(
い
)
ておざれ」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泣
(
な
)
かない⁉ それは
強
(
つよ
)
い! けれど
今
(
いま
)
は
危
(
あぶな
)
いからいけません、
追付
(
おつつ
)
け
成長
(
おほきく
)
なつたら、
大佐
(
たいさ
)
の
叔父
(
おぢ
)
さんも
喜
(
よろこ
)
んで
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さるでせう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今
(
いま
)
は
彼女
(
かのぢよ
)
の
顏
(
かほ
)
に
驕
(
をご
)
りと
得意
(
とくい
)
の
影
(
かげ
)
が
消
(
き
)
えて、ある
不快
(
ふくわい
)
な
思
(
おも
)
ひ
出
(
で
)
のために
苦々
(
にが/\
)
しく
左
(
ひだり
)
の
頬
(
ほゝ
)
の
痙攣
(
けいれん
)
を
起
(
おこ
)
してゐる。
彼女
(
かのぢよ
)
は
起
(
た
)
つて
行
(
い
)
く。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
第一番
(
だいいちばん
)
に、
石造皇子
(
いしつくりのみこ
)
はずるい
方
(
ほう
)
に
才
(
さい
)
のあつた
方
(
かた
)
ですから、
註文
(
ちゆうもん
)
の
佛
(
ほとけ
)
の
御石
(
みいし
)
の
鉢
(
はち
)
を
取
(
と
)
りに
天竺
(
てんじく
)
へ
行
(
い
)
つたように
見
(
み
)
せかけて、
三年
(
さんねん
)
ばかりたつて
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
恁うして
淋
(
さび
)
しい一生を送ツて
行
(
い
)
かなきやならないかと思ふと、僕は
自分
(
じぶん
)
の
將來
(
せうらい
)
といふものが
恐
(
おそ
)
ろしいやうな氣がしてならない。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「少し失敗しやはつてな。今な、教へさしてあげるよつて、おまはんお君ンとこへ
行
(
い
)
ておいなはい、行て会うておいなはい。」
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
そこで
早速
(
さつそく
)
、
理髪店
(
とこや
)
に
行
(
い
)
つてその
耳
(
みゝ
)
を
根元
(
ねもと
)
からぷつりと
切
(
き
)
つて
貰
(
もら
)
ひました。おもてへ
出
(
で
)
ると
指
(
ゆびさ
)
して、
逢
(
あ
)
ふもの
毎
(
ごと
)
に
笑
(
わら
)
ふのです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
私はある時、一人の
行商人
(
たびあきんど
)
から、こういう話を聞きました。その行商人は、
十勝
(
とかち
)
の高原のあるところで、夕方、道に
行
(
い
)
き暮れてしまいました。
熊
(新字新仮名)
/
久米正雄
(著)
するとここに、
怪
(
あや
)
しげなようすをしたものが、この
国
(
くに
)
にさまよってきました。このものは、
人間
(
にんげん
)
の
運命
(
うんめい
)
を
占
(
うらな
)
って、
行
(
い
)
く
末
(
すえ
)
のことを
語
(
かた
)
るのです。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今年
(
ことし
)
みたいに、
紅白
(
こうはく
)
の
花
(
はな
)
がたんと
咲
(
さ
)
いた
歳
(
とし
)
は
無
(
な
)
い。
野
(
の
)
は
一面
(
いちめん
)
に
眼
(
め
)
が
覚
(
さ
)
めるやうな
色
(
いろ
)
だ。どこへ
行
(
い
)
つても
垣根
(
かきね
)
の
上
(
うへ
)
に
主
(
しゆ
)
の
御血潮
(
おんちしほ
)
は
煌々
(
ぴかぴか
)
してゐる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
ゾオラが
偶々
(
たま/\
)
醜悪
(
しうあく
)
のまゝを
写
(
うつ
)
せば
青筋
(
あをすじ
)
出して
不道徳
(
ふだうとく
)
文書
(
ぶんしよ
)
なりと
罵
(
のゝし
)
り
叫
(
わめ
)
く事さりとは
野暮
(
やぼ
)
の
行
(
い
)
き
過
(
す
)
ぎ
余
(
あま
)
りに
業々
(
げふ/\
)
しき
振舞
(
ふるまひ
)
なり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
「うん、あん時ゃぐうぐう
云
(
い
)
よった。ばってんが、もう
誰
(
だり
)
か醒めとろ。車輛会社もパンクしとらすか知れんくさい。
行
(
い
)
たて見う
行
(
い
)
たて見う。」
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
日本人がいろんな物を
遺
(
のこ
)
して
行
(
い
)
つたり、わざわざ日本から送つて
呉
(
く
)
れたりするので日本品の小さな
陳列場
(
コレクシヨン
)
が出来ると云つて夫婦は喜んで居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
『繁ちやん、それアお
前
(
め
)
も一緒に
從
(
つ
)
いち行きね。
行
(
い
)
た方がいゝが、……
土産物
(
みやげもん
)
どん
貰
(
もろ
)
ちよつたちつまらん。それア行たほがよつぽづいゝが……』
金比羅参り
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
「……うらあもう東京イ
行
(
い
)
たらじゝむさい手織縞やこし着んぞ。」為吉は美しいさっぱりした東京の生活を想像していた。
老夫婦
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
そんなら
行
(
い
)
くが好い。丁度ステーションの
側
(
そば
)
に何軒か
普請中
(
ふしんちゆう
)
の
家
(
うち
)
も有るから、煉瓦でも運んで居りや、
餓
(
かつ
)
ゑもしまい。たゞ酒だけは
慎
(
つゝし
)
むんだぞ。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
そこで五人は
出
(
で
)
かけました。お
母
(
かあ
)
さんにちゃんとお
約束
(
やくそく
)
をしたので、五人だけで
行
(
い
)
ってもいいというお
許
(
ゆる
)
しが出たのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
のびやかで、ひっぱり
上
(
あ
)
げるような
調子
(
ちようし
)
が、ある
點
(
てん
)
まで
行
(
い
)
つて、ぴったりと
落
(
お
)
ちつきよく
納
(
をさ
)
まつてゐるではありませんか。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
私
(
あたし
)
だって
彼様
(
あん
)
な窮屈な
処
(
とこ
)
へ
行
(
い
)
くよか、芝居へ行った方が幾ら
好
(
い
)
いか知れないけど、石橋さんの
奥様
(
おくさん
)
に無理に誘われて
辞
(
ことわ
)
り切れなかったンだもの。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
無論、この位なら
行
(
い
)
けると思われる
方
(
かた
)
もあるだろう。が、随分大食と言われる人でも、うんざりだ、と言って降参する
方
(
ほう
)
が多いんじゃなかろうか。
富士屋ホテル
(新字新仮名)
/
古川緑波
(著)
從
(
したがつ
)
て
茲
(
こゝ
)
に
堅實
(
けんじつ
)
なる
基礎
(
きそ
)
が
出來
(
でき
)
た
以上
(
いじやう
)
は
此
(
こ
)
の
基礎
(
きそ
)
の
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
つて
今後
(
こんご
)
大
(
おほい
)
に
日本
(
にほん
)
の
産業
(
さんげふ
)
の
振興
(
しんこう
)
、
貿易
(
ぼうえき
)
の
發達
(
はつたつ
)
を
圖
(
はか
)
つて
行
(
い
)
くことが、
吾々
(
われ/\
)
政府
(
せいふ
)
の
責務
(
せきむ
)
であり
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
「うるさかつたのかい。わたし
母
(
おつか
)
さんの、
田舎
(
ゐなか
)
のお
寺
(
てら
)
へお
墓参
(
はかまゐ
)
りに
行
(
い
)
つたんでね。
昨夜
(
ゆうべ
)
は
早
(
はや
)
く
寐
(
ね
)
てしまつたんだよ。」
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
青木さんはそのまゝそこの花床へ
行
(
い
)
らつして、草花の若い芽生についてゐる虫を取つたりなさつたが、その
中
(
うち
)
にまた表の方へ行つてお了ひになつた。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
“行”の意味
《名詞》
(ギョウ)文書等において、縦方向または横方向に連続した文字の並び。
(ギョウ)(数学)行列および行列式における横方向への並び。対義語列。
(ギョウ)(仏教)修行。
(ギョウ)(仏教)心の働きが一定の方向に作用していくこと。意志作用。五蘊のひとつ。
(コウ)ある場所へ行くこと。
(出典:Wiktionary)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“行”を含む語句
歩行
流行
行為
行方
行動
執行
膝行
飛行
行逢
遊行
行路
通行
勤行
同行
御行
行懸
行歩
微行
柳行李
一行
...