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行
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ゆく
ふりがな文庫
“
行
(
ゆく
)” の例文
水を
渉
(
わた
)
る
状
(
すがた
)
に
似
(
に
)
たるゆゑにや、又
深田
(
ふかた
)
を
行
(
ゆく
)
すがたあり。
初春
(
しよしゆん
)
にいたれば雪
悉
(
こと/″\
)
く
凍
(
こほ
)
りて
雪途
(
ゆきみち
)
は石を
布
(
しき
)
たるごとくなれば
往来
(
わうらい
)
冬よりは
易
(
やす
)
し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
この時再び家を動かして過ぎ去る風の
行
(
ゆく
)
えをガラス越しに見送った時、何処とも知れず吹入った冷たい空気が膝頭から胸に浸み通るを覚えた。
凩
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
御渡し
成
(
なさ
)
れて下されましと
金子
(
きんす
)
二分を渡しけるに非人共は受取千人
溜
(
ため
)
の方へ
行
(
ゆく
)
是
(
こ
)
れ/\傳助や彼の富右衞門とやらの
首
(
くび
)
を知て
居
(
ゐ
)
るかと聞て
馬鹿
(
ばか
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二人は、頭を没する熊笹の間を僅に通う帯ほどの
径
(
みち
)
を暫く
行
(
ゆく
)
と、一人の老人の百姓らしきに出遇つたので、余は道庁の出張員が居る小屋を訊ねた。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
尚
(
なお
)
因縁深ければ
戯談
(
じょうだん
)
のやりとり親切の
受授
(
うけさずけ
)
男は
一寸
(
ちょっと
)
行
(
ゆく
)
にも新著百種の一冊も
土産
(
みやげ
)
にやれば女は、夏の
夕陽
(
ゆうひ
)
の憎や
烈
(
はげ
)
しくて御暑う御座りましたろと
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
歌舞伎小唄浄瑠璃抔の
淫
(
たわれ
)
たることを
見聴
(
みきく
)
べからず。宮寺
抔
(
など
)
都
(
すべ
)
て人の多く集る所へ四十歳より内は余り
行
(
ゆく
)
べからず。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
熊次郎、おいく、茂吉、青根入湯に
行
(
ゆく
)
。八月十三日、大雨降り大川の橋ながれ。八月十四日。天気
吉
(
よし
)
。熊次郎、おいく、茂吉三人青根入湯
返
(
がへ
)
り。八月廿三日。天気吉。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
行
(
ゆく
)
尿
(
しし
)
の流れは臭くして、しかも尋常の水にあらず、
淀
(
よど
)
みに浮ぶ
泡沫
(
うたかた
)
は、かつ消えかつ結びて、
暫時
(
しばし
)
も
停
(
とど
)
まる事なし、かの「
五月雨
(
さみだれ
)
に年中の雨降り尽くし」と
吟
(
よ
)
んだ通り
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
家禄はありながらかくなり
行
(
ゆく
)
は、
穀潰
(
ごくつぶ
)
しとも
知行
(
ちぎょう
)
盗
(
ぬすみ
)
ともいうべし。(『太平絵詞』)
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
かの末木の香は「世の中の憂きを身に積む
柴舟
(
しばふね
)
やたかぬ先よりこがれ
行
(
ゆく
)
らん」
興津弥五右衛門の遺書
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
千里を
行
(
ゆく
)
も
爪先
(
つまさき
)
の向けやうにて始まる者なれば物事は目の附けやうこそ大切なれ。善き所に目を附けて学ぶ人は早くその
可
(
か
)
を悟り悪しき所に目を附け学ぶ人は老に至るもその
不可
(
ふか
)
を知らず。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
戸をあけて還る人々雪しろくたまれりといひてわびわびぞ
行
(
ゆく
)
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
岨
(
そば
)
を
行
(
ゆく
)
袂の下のさくらかな 潘川
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
行
(
ゆく
)
舟
(
ふね
)
に岸根をうつや春の水 太祇
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
創造して
行
(
ゆく
)
んだぞッ……
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
たづね
行
(
ゆく
)
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
... 働く鬼の
女房
(
にょうぼ
)
に、」源「枕探しの
鬼神
(
きじん
)
とやら、」菊「そういうお主が度胸なら、
明日
(
あす
)
が日ばれて縄目にあい、」源「お上のお仕置受ければとて、」菊「
隙
(
ひま
)
行
(
ゆく
)
駒の二人
連
(
づれ
)
、」源「二本の
槍
(
やり
)
の
二世
(
にせ
)
かけて、」菊「離れぬ中の
紙幟
(
かみのぼり
)
、」源「
果
(
はて
)
は野末に、」菊「身は捨札、」源「思えば
果敢
(
はか
)
ない、」
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼の男
夫
(
それ
)
は
結構
(
けつこう
)
なこと
隨分
(
ずゐぶん
)
御達者で御歸り
成
(
なさ
)
れましハイ
然樣
(
さやう
)
ならばと
別
(
わか
)
れ
行
(
ゆく
)
を重四郎は
振返
(
ふりかへ
)
り見れば
胸當
(
むねあて
)
をして
股引
(
もゝひき
)
脚絆
(
きやはん
)
腰
(
こし
)
には三度
笠
(
がさ
)
を附
大莨袋
(
おほたばこいれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いかんとなれば冬の雪はいかほどつもりても
凝凍
(
こほりかたまる
)
ことなく、
脆弱
(
やはらか
)
なる事
淤泥
(
どろ
)
のごとし。
故
(
かるがゆゑ
)
に冬の雪中は
橇
(
かんじき
)
・
縋
(
すかり
)
を
穿
(
はき
)
て
途
(
みち
)
を
行
(
ゆく
)
。
里言
(
りげん
)
には雪を
漕
(
こぐ
)
といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小間癪
(
こましゃく
)
れて先の知れぬ所へ
行
(
ゆく
)
は
否
(
いや
)
だと
吼顔
(
ほえづら
)
かいて
逃
(
にげ
)
でも仕そうな様子だから、買手の所へ行く間
一寸
(
ちょっと
)
縛って
置
(
おい
)
たのだ、
珠運
(
しゅうん
)
とかいう二才野郎がどういう続きで何の
故障
(
こしょう
)
。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
衣裳をも
同処
(
おなじところ
)
に
置
(
おか
)
ず、同じ所にて
浴
(
ゆあみ
)
せず、物を受取渡す事も手より手へ
直
(
じき
)
にせず、
夜
(
よる
)
行
(
ゆく
)
時
(
とき
)
は必ず
燭
(
ともしび
)
をともして
行
(
ゆく
)
べし、他人はいふに及ばず夫婦兄弟にても別を正くすべしと也。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
父の日記は、
大凡
(
おほよそ
)
農業日記であつて、そのなかに、ぽつりぽつり、僕に呉れた
小遣銭
(
こづかひせん
)
の記入などがあるのである。明治廿二年の
条
(
くだり
)
に、宝泉寺え泥ぼう
入
(
はひり
)
、伝右衛門
下男
(
げなん
)
刀
持
(
もち
)
て表より
行
(
ゆく
)
。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
行
(
ゆく
)
春や鳥
啼
(
な
)
き
魚
(
うを
)
の目は涙 芭蕉
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
調
(
とゝの
)
へ
侍
(
さふら
)
ひ兩人に提灯持鎗持草履取三人越前守
主從
(
しゆじう
)
四人都合十人にて
小石川
(
こいしかは
)
御屋形を
立出
(
たちいで
)
數寄屋橋御門内なる町奉行御役宅を
指
(
さし
)
て
急
(
いそ
)
ぎ
行
(
ゆく
)
早
(
はや
)
夜
(
よ
)
も
子
(
ね
)
の
刻
(
こく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
里人
(
りじん
)
は雪車に物をのせ、おのれものりて雪上を
行
(
ゆく
)
事舟のごとくす。雪中は牛馬の足立ざるゆゑすべて
雪車
(
そり
)
を用ふ。春の雪中
重
(
おもき
)
を
負
(
おは
)
しむる事
牛馬
(
うしうま
)
に
勝
(
まさ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
一 女は我親の家をば
続
(
つが
)
ず、舅姑の跡を継ぐ故に、我親よりも嫜を大切に思ひ孝行を
為
(
なす
)
べし。嫁して後は我親の家に
行
(
ゆく
)
ことも
稀
(
まれ
)
成
(
なる
)
べし。
増
(
まし
)
て他の家へは大方は使を
遣
(
つかわ
)
して
音問
(
いんもん
)
を
為
(
なす
)
べし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
行
(
ゆく
)
春
(
はる
)
や鳥
啼
(
な
)
き魚の目は涙 芭蕉
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
○又尾張の名古屋の人吉田重房が
著
(
あらは
)
したる
筑紫記行
(
つくしきかう
)
巻の九に、
但馬国
(
たじまのくに
)
多気郡
(
たけこほり
)
納屋村
(
なやむら
)
より川船にて但馬の
温泉
(
いでゆ
)
に
抵
(
いた
)
る
途中
(
みち
)
を
記
(
しる
)
したる
条
(
くだり
)
に
曰
(
いはく
)
、○猶舟にのりて
行
(
ゆく
)
。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
輴
(
そり
)
を引て
薪
(
たきゞ
)
を
伐
(
きる
)
こといひあはせて
行
(
ゆく
)
ときは、二三人の
食
(
しよく
)
を草にて
編
(
あみ
)
たる袋にいれて
輴
(
そり
)
にくゝしおくことあり。
山烏
(
やまからす
)
よくこれをしりてむらがりきたり、袋をやぶりて
食
(
しよく
)
を
喰尽
(
くらひつく
)
す。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“行”の意味
《名詞》
(ギョウ)文書等において、縦方向または横方向に連続した文字の並び。
(ギョウ)(数学)行列および行列式における横方向への並び。対義語列。
(ギョウ)(仏教)修行。
(ギョウ)(仏教)心の働きが一定の方向に作用していくこと。意志作用。五蘊のひとつ。
(コウ)ある場所へ行くこと。
(出典:Wiktionary)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“行”を含む語句
歩行
流行
行為
行方
行動
執行
膝行
飛行
行逢
遊行
行路
通行
勤行
同行
御行
行懸
行歩
微行
柳行李
一行
...