“ゆく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
66.7%
23.3%
同行3.3%
3.3%
湯汲3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時再び家を動かして過ぎ去る風のゆくえをガラス越しに見送った時、何処とも知れず吹入った冷たい空気が膝頭から胸に浸み通るを覚えた。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
われ江戸に逗留とうりうせしころ、旅宿りよしゆくのちかきあたりに死亡ありて葬式さうしきの日大あらしなるに、宿やどあるじもこれにゆくとて雨具あまぐきびしくなしながら、今日けふほとけはいかなる因果いんくわものぞや
そこで使いを立ててみると喜んで同行ゆくという返辞であった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ゆくはるや鳥が巣かける駐在所
普羅句集 (新字旧仮名) / 前田普羅(著)
湯の山というのは城下から北へ二里ばかり、峠を一つ越した山峡の湯治場で妓楼もあるし「湯汲ゆくみ」と称する女たちがいて、近国からも客の集まる繁昌な場所であった。
初夜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)