ギヤウ)” の例文
此爲來りを何時となく、女たちの咄すのを聞いて、姫が、女のギヤウとして、この野遊びをする氣になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
此爲來りを何時となく、女たちの咄すのを聞いて、姫が、女のギヤウとして、この野遊びをする氣になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
コノ為来シキタりを何時となく、女たちのハナすのを聞いて、姫が、女のギヤウとして、この野遊びをする気になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
これで大和も、河内との境ぢやで、もう魂ごひのギヤウもすんだ。今時分は、郎女さまのからだは、イホリの中で魂をとり返して、ぴち/\しく居られようぞ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
これで大和も、河内との境ぢやで、もう魂ごひのギヤウもすんだ。今時分は、郎女さまのからだは、イホリの中で魂をとり返して、ぴち/\しく居られようぞ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これで大和ヤマトも、河内カハチとの境ぢやで、もう魂ごひのギヤウもすんだ。今時分は、郎女さまのからだは、イホリの中で魂をとり返して、ぴち/\して居られようぞ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何の訣とも知らず、社日や、彼岸には、女がかう言ふギヤウの様なことをした、又現に、してもゐるのである。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何の訣とも知らず、社日や、彼岸には、女がかう言ふギヤウの樣なことをした。又現に、してもゐるのである。
山越しの阿弥陀像の画因 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
何の訣とも知らず、社日や、彼岸には、女がかう言ふギヤウの樣なことをした、又現に、してもゐるのである。
山越しの弥陀 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
鳥取地方には、今も「刈り上げ祝ひ」の若衆の宴をにへと稱へて居る。羽前庄内邊で「にはないギヤウ(?)」と言ふのは、新甞のニヘと見るより寧、にへなみの方に近い。
なつては居ても、物珍モノメでする盛りの若人たちには、口を塞いで緘默行シヾマを守ることは、死ぬよりもつらいギヤウであつた。刀自らの油斷を見ては、ぼつ/″\話をしてゐる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
なつては居ても、物珍モノメでする盛りの若人たちには、口を塞いで緘默行シヾマを守ることは、死ぬよりもつらいギヤウであつた。刀自らの油斷を見ては、ぼつ/″\話をしてゐる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
此は勿論モチロン、貴族の家庭では、出来ぬ掟になつて居た。なつては居ても、物珍モノメでする盛りの若人たちには、口を塞いで緘黙行シジマを守ることは、死ぬよりもつらいギヤウであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
時々頭をモタげると、いつも此少年の目に触れた。大学病院へ通つてゐましたか、ぐらゐの話を、人みしりする私でもしかけて見たくなつた程、好感に充ちた無言ムゴンギヤウであつた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
後期王朝に到つては、「無言のギヤウ」或は寧「沈黙遊戯」と言つた内容を持つて来てゐる。此語が、ある時期に於て、神の如何にしても人に託言せぬあり様を表したのではあるまいかと思はれる。