“真唯中”の読み方と例文
旧字:眞唯中
読み方割合
まっただなか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父のこの言葉ははっしと彼の心の真唯中まっただなかを割って過ぎた。実際彼は刃のようなひやっとしたものを肉体のどこかに感じたように思った。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
男は自分ひとりのような顔をしていて、裏にうらのある、そんな稼業かぎょうのものの真唯中まっただなかに飛んだ恥をらすようなことがあってはならぬ。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ところは太平洋の真唯中まっただなか、海のどよめきを伴奏ばんそうにして、映画幕は潮風にあおられ、ふくれたり、ちぢんだりしています。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)