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真唯中
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まっただなか
ふりがな文庫
“
真唯中
(
まっただなか
)” の例文
旧字:
眞唯中
父のこの言葉ははっしと彼の心の
真唯中
(
まっただなか
)
を割って過ぎた。実際彼は刃のようなひやっとしたものを肉体のどこかに感じたように思った。
親子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
男は自分ひとりのような顔をしていて、裏にうらのある、そんな
稼業
(
かぎょう
)
のものの
真唯中
(
まっただなか
)
に飛んだ恥を
曝
(
さ
)
らすようなことがあってはならぬ。
狂乱
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
ところは太平洋の
真唯中
(
まっただなか
)
、海のどよめきを
伴奏
(
ばんそう
)
にして、映画幕は潮風にあおられ、ふくれたり、ちぢんだりしています。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
同時にばたばたと飛び立った胸黒はちょうど真上に覆いかかった網の
真唯中
(
まっただなか
)
に衝突した、と思うともう網と一緒にばさりと刈田の上に落ちかかって
鴫突き
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
この不思議な飛行機は、宙乗りの人物を釣り下げた儘、乱闘の
真唯中
(
まっただなか
)
を目懸けて、いよいよ低く舞い下ってきた。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
「まさか、奴、開演中の群集の
真唯中
(
まっただなか
)
へ飛び込んだのじゃあるまいね。いくら何でも、そんな無茶はしまいね」
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
まるで火山の
噴火孔
(
ふんかこう
)
、
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
の
真唯中
(
まっただなか
)
に落ちこんだのと同じこと。まばゆさに目をあいていることも出来ぬ。鼻をつく異臭にむせて、息も絶え絶えの
焦熱
(
しょうねつ
)
地獄だ。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「おや、この戦争の
真唯中
(
まっただなか
)
だというのに、婦人が一体何を放送しているのだろう?」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
満洲事変や
上海
(
シャンハイ
)
事変の、
真唯中
(
まっただなか
)
こそ、高射砲や、愛国号の献金をしたが、
半歳
(
はんとし
)
、一年と、月日が経つに従って、興奮から
醒
(
さ
)
めてきた。帝都の防空施設は、不徹底のままに、
抛
(
ほう
)
り出されてあった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
唯
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“真”で始まる語句
真
真似
真面目
真実
真直
真中
真紅
真暗
真赤
真鍮