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陽炎
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かげらふ
ふりがな文庫
“
陽炎
(
かげらふ
)” の例文
陽炎
(
かげらふ
)
が
膝
(
ひざ
)
に
這
(
は
)
つて、
太陽
(
たいやう
)
はほか/\と
射
(
さ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
空
(
そら
)
は
晴
(
は
)
れたが、
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
の
濡色
(
ぬれいろ
)
は、
次第
(
しだい
)
に
霞
(
かすみ
)
に
吸取
(
すひと
)
られやうとする
風情
(
ふぜい
)
である。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
野
(
の
)
に
山
(
やま
)
に
陽炎
(
かげらふ
)
が
燃
(
も
)
えてきます。ところによつて
芽
(
め
)
を
吹
(
ふ
)
く
時季
(
じき
)
はむろん
違
(
ちが
)
ひますが、
東京附近
(
とうきようふきん
)
では
三月
(
さんがつ
)
の
中旬頃
(
ちゆうじゆんごろ
)
から
五月頃
(
ごがつごろ
)
までに、
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
します。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
陽炎
(
かげらふ
)
が立つほど着物をひろげて、
繕
(
つくろ
)
ひに餘念もないお靜は、ツイ陽に
薫
(
くん
)
じた顏をポーツと染めます。
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この国の女に生れて、一足も
女部屋
(
をんなべや
)
を出ないことを美徳として時代に居る身は、親の里も祖先の土も、まだ踏みも知らない。あの
陽炎
(
かげらふ
)
の立つてゐる平原を、此足で隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
……
次第
(
しだい
)
に
近
(
ちか
)
く
此処
(
こゝ
)
に
迫
(
せま
)
る
山
(
やま
)
と
山
(
やま
)
、
峯
(
みね
)
と
峯
(
みね
)
との
中
(
なか
)
を
繋
(
つな
)
いで
蒼空
(
あをぞら
)
を
縫
(
ぬ
)
ふ
白
(
しろ
)
い
糸
(
いと
)
の、
遠
(
とほ
)
きは
雲
(
くも
)
、やがて
霞
(
かすみ
)
、
目前
(
まのあたり
)
なるは
陽炎
(
かげらふ
)
である。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
此
(
こ
)
の
煙
(
けむり
)
は
月夜
(
つきよ
)
のやうに
水
(
みづ
)
の
上
(
うへ
)
にも
這
(
は
)
ひ
懸
(
かゝ
)
る。
船
(
ふね
)
の
焼
(
や
)
けた
余波
(
なごり
)
は
分解
(
わか
)
ず……
唯
(
たゞ
)
陽炎
(
かげらふ
)
が
頻
(
しきり
)
に
形
(
かたち
)
づくりするのが
分解
(
わか
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“陽炎”の意味
《名詞》
陽 炎(ヨウエン、かげろう、かぎろい)
「かげろう(陽炎)」の漢語表現。
(出典:Wiktionary)
陽
常用漢字
小3
部首:⾩
12画
炎
常用漢字
中学
部首:⽕
8画
“陽”で始まる語句
陽
陽気
陽光
陽氣
陽溜
陽脚
陽焦
陽火
陽射
陽暦