“陽溜”の読み方と例文
読み方割合
ひだま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一朶いちだの白雲が漂うかのような法然の眉、のどかな陽溜ひだまりを抱いている山陰やまかげのように、ひろくて風のないそのふところ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫妻はどちらも白髪しらがになっていて、着ぶくれた躯の背をまるくし、陽溜ひだまりでせっせと割り竹をさばいていた。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
庭の一所に陽溜ひだまりがあって、そこだけ雪がとけていて、笹の葉が微風に揺れている。その側の梅の古木の根もとを、みそさざいが一羽行ったり来たりしている。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)