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陽炎
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カゲロフ
ふりがな文庫
“
陽炎
(
カゲロフ
)” の例文
日の光りは、霞みもせず、
陽炎
(
カゲロフ
)
も立たず、
唯
(
タダ
)
をどんで見えた。昨日眺めた野も、斜になつた日を受けて、物の影が細長く靡いて居た。青垣の様にとりまく山々も、
愈々
(
イヨイヨ
)
遠く裾を曳いて見えた。
死者の書
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
花に縁遠い日ざしも、時としては、二三の茅屋根に
陽炎
(
カゲロフ
)
をひらつかせることもあつた。
気疎
(
ケウト
)
い顔に、まぢ/\と日を暮す、日なたぼこりの年よりの姿が、目の先に来る。其は
譬喩
(
タトヘ
)
ではなかつた。
山のことぶれ
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
この國の
女子
(
ヲミナゴ
)
に生れて、一足も
女部屋
(
ヲンナベヤ
)
を出ぬのを、美徳とする時代に居る身は、親の里も、祖先の土も、まだ踏みも知らぬ。あの
陽炎
(
カゲロフ
)
の立つてゐる平原を、此足で、隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
この国の
女子
(
ヲミナゴ
)
に生れて、一足も
女部屋
(
ヲンナベヤ
)
を出ぬのを、美徳とする時代に居る身は、親の里も、祖先の土も、まだ踏みも知らぬ。あの
陽炎
(
カゲロフ
)
の立つてゐる平原を、此足で、隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“陽炎”の意味
《名詞》
陽 炎(ヨウエン、かげろう、かぎろい)
「かげろう(陽炎)」の漢語表現。
(出典:Wiktionary)
陽
常用漢字
小3
部首:⾩
12画
炎
常用漢字
中学
部首:⽕
8画
“陽”で始まる語句
陽
陽気
陽光
陽氣
陽溜
陽脚
陽焦
陽火
陽射
陽暦