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『塩を撒く』
ふりがな文庫
『
塩を撒く
(
しおをまく
)
』
彼は木製玩具の様に、何事も考へずに帰途に着いた。 地面は光つてゐて、馬糞が転げて凍みついてゐた。 いくつか街角をまがり、広い道路に出たり、狭い道路に出たりしてゐるうちに、彼の下宿豊明館の黒い低い塀が見えた。 彼は不意にぎくりと咽喉を割かれた …
著者
小熊秀雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「旭川新聞」1927(昭和2)年2月8日~9日、11日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約7分(500文字/分)
朗読目安時間
約11分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
凝然
(
じつと
)
憤
(
いきどほ
)
貸
(
かし
)
鳶
(
とび
)