“荒波”の読み方と例文
読み方割合
あらなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きたにゆくにしたがって、うみみずはますますあおくなりました。そらいろはさえてきました。いわするどくそびえて、荒波あらなみせていました。
北海の白鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
うらわかはゝともなはれし幼兒をさなごの、ひとるに、われもとてかざりしに、わらはよわくて、ばかりのふねにも眩暈めまひするに、荒波あらなみうみとしならばとにかくも、いけみづさんこと
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
望んでもいないのに、無理やり大人にされてしまったような、浮世の荒波あらなみの中へ急に押し出されたような、知らない他国で日が暮れかかったような、何とも頼りない、心細い気がする。