“あらなみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
荒浪47.1%
荒波44.1%
荒濤5.9%
激浪2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陸を行けば、じき隣の越中の国に入るさかいにさえ、親不知子不知おやしらずこしらずの難所がある。削り立てたような巌石のすそには荒浪あらなみが打ち寄せる。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
うらわかはゝともなはれし幼兒をさなごの、ひとるに、われもとてかざりしに、わらはよわくて、ばかりのふねにも眩暈めまひするに、荒波あらなみうみとしならばとにかくも、いけみづさんこと
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
がしかしそのつど大勇猛心と海のように広い度量とで易々やすやす荒濤あらなみしのいで行った。彼はいつでも平和であった。晩年になるといよいよ益益彼の襟懐は穏かになった。参議兼海軍卿。
開運の鼓 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ながせし如く眞闇まつくらやみとなり魔風まふうます/\吹募ふきつの瞬時間またゝくま激浪あらなみは山の如く打上うちあげ打下うちおろ新艘しんざうの天神丸も今やくつがへらん形勢ありさまなり日頃大膽だいたんの吉兵衞始め船頭せんどう杢右衞門十八人の水主かこ水差都合二十一人の者共きも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)