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荒波
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あらなみ
ふりがな文庫
“
荒波
(
あらなみ
)” の例文
北
(
きた
)
にゆくにしたがって、
海
(
うみ
)
の
水
(
みず
)
はますます
青
(
あお
)
くなりました。
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
はさえてきました。
岩
(
いわ
)
が
鋭
(
するど
)
くそびえて、
荒波
(
あらなみ
)
が
打
(
う
)
ち
寄
(
よ
)
せていました。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
うら
若
(
わか
)
き
母
(
はゝ
)
に
伴
(
ともな
)
はれし
幼兒
(
をさなご
)
の、
他
(
ひと
)
の
乘
(
の
)
るに、われもとて
肯
(
き
)
かざりしに、
私
(
わらは
)
は
身
(
み
)
弱
(
よわ
)
くて、
恁
(
か
)
ばかりの
船
(
ふね
)
にも
眩暈
(
めまひ
)
するに、
荒波
(
あらなみ
)
の
海
(
うみ
)
としならばとにかくも、
池
(
いけ
)
の
水
(
みづ
)
に
伏
(
ふ
)
さんこと
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
望んでもいないのに、無理やり大人にされてしまったような、浮世の
荒波
(
あらなみ
)
の中へ急に押し出されたような、知らない他国で日が暮れかかったような、何とも頼りない、心細い気がする。
キャラコさん:11 新しき出発
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
葡萄の酒の濃紫いろこそ似たれ
荒波
(
あらなみ
)
の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
聞
(
きこ
)
ゆる
急流
(
きふりう
)
荒波
(
あらなみ
)
も
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
▼ もっと見る
どろ
臭
(
くさ
)
くて
骨
(
ほね
)
が
堅
(
かと
)
うございましたけれど、
容易
(
ようい
)
に
捕
(
と
)
ることができましたので、
荒波
(
あらなみ
)
の
上
(
うえ
)
で、
仕事
(
しごと
)
するように
骨
(
ほね
)
をおらなくてすんだのであります。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それが
次第
(
しだい
)
に
激
(
はげ
)
しく
成
(
な
)
つて、
六
(
む
)
ツ
四
(
よ
)
ツ
數
(
かぞ
)
へて
七
(
なゝ
)
ツ
八
(
や
)
ツ、
身體
(
からだ
)
の
前後
(
ぜんご
)
に
列
(
れつ
)
を
作
(
つく
)
つて、
卷
(
ま
)
いては
飛
(
と
)
び、
卷
(
ま
)
いては
飛
(
と
)
びます。
巖
(
いは
)
にも
山
(
やま
)
にも
碎
(
くだ
)
けないで、
皆
(
みな
)
北海
(
ほくかい
)
の
荒波
(
あらなみ
)
の
上
(
うへ
)
へ
馳
(
はし
)
るのです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうして、
曇
(
くも
)
った
空
(
そら
)
に
大
(
おお
)
きく
輪
(
わ
)
を
描
(
えが
)
いて
下
(
した
)
の
荒波
(
あらなみ
)
を
見下
(
みお
)
ろしながら、どこへともなく
飛
(
と
)
び
去
(
さ
)
ってしまったのでありました。
薬売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたし
)
は——
白晝
(
はくちう
)
、
北海
(
ほくかい
)
の
荒波
(
あらなみ
)
の
上
(
うへ
)
で
起
(
おこ
)
る
處
(
ところ
)
の
此
(
こ
)
の
吹雪
(
ふゞき
)
の
渦
(
うづ
)
を
見
(
み
)
た
事
(
こと
)
があります。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「よくこの
荒波
(
あらなみ
)
の
上
(
うえ
)
を
航海
(
こうかい
)
して、この
港
(
みなと
)
近
(
ちか
)
くまでやってきたものだ。なにか
用
(
よう
)
があって、この
港
(
みなと
)
にきたものだろうか。」
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
荒波
(
あらなみ
)
山
(
やま
)
の
崩
(
くず
)
るるごとく、
心易
(
こころやす
)
かる航行は一年中半日も
有難
(
ありがた
)
きなり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
日本海
(
にほんかい
)
の
荒波
(
あらなみ
)
が、ドドン、ドドンといって
岸
(
きし
)
を
打
(
う
)
っています。がけの
上
(
うえ
)
に、一
本
(
ぽん
)
の
松
(
まつ
)
の
木
(
き
)
が、しっかり
岩
(
いわ
)
にかじりついて、
暗
(
くら
)
い
沖
(
おき
)
をながめて、
嵐
(
あらし
)
にほえていました。
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼女
(
かのじょ
)
は、
弟
(
おとうと
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
を
案
(
あん
)
じました。あまり
強
(
つよ
)
いほうではないが、これから
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
荒波
(
あらなみ
)
にもまれていけるだろうかと、へちまのつるを
見
(
み
)
るたびに
思
(
おも
)
われるのでした。
へちまの水
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
荒波
(
あらなみ
)
の
岸
(
きし
)
を
打
(
う
)
つ
浜
(
はま
)
の
方
(
ほう
)
へと
飛
(
と
)
んでいき、また、
町
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
まで
飛
(
と
)
んでいったことがあります。
一本のかきの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたし
)
がまだ
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
、
親
(
おや
)
たちにつれられて
通
(
とお
)
ったことのある
地方
(
ちほう
)
は、
山
(
やま
)
があり、
森
(
もり
)
があり、
湖
(
みずうみ
)
があり、そして、
海
(
うみ
)
の
荒波
(
あらなみ
)
が、
白
(
しろ
)
く
岸
(
きし
)
に
寄
(
よ
)
せているばかりで、さびしい
景色
(
けしき
)
ではあったが
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
荒
常用漢字
中学
部首:⾋
9画
波
常用漢字
小3
部首:⽔
8画
“荒”で始まる語句
荒
荒野
荒唐無稽
荒磯
荒寥
荒涼
荒海
荒々
荒神
荒地