“魔風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まかぜ57.1%
まふう42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ピューッ……ピューッと、いよいよつの魔風まかぜの絶え間に、近くのすりばん、遠くの鐘、陰々と和して町々の人を呼びさます。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、拙者が現われたのではなく、この短笛——この一管の曲者くせもの魔風まかぜを吹きこんでしまいました
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
老木の蔭を負ひ、急湍きゆうたんなみひたりて、夜な夜な天狗巌の魔風まふうに誘はれてえもしぬべき怪しの物なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ながせし如く眞闇まつくらやみとなり魔風まふうます/\吹募ふきつの瞬時間またゝくま激浪あらなみは山の如く打上うちあげ打下うちおろ新艘しんざうの天神丸も今やくつがへらん形勢ありさまなり日頃大膽だいたんの吉兵衞始め船頭せんどう杢右衞門十八人の水主かこ水差都合二十一人の者共きも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)