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私
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わた
ふりがな文庫
“
私
(
わた
)” の例文
するとお勢は、どうしてか、急に心から真面目になッて、「あたしゃア知らないからいい……
私
(
わた
)
しゃア……そんな失敬な事ッて……」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
僞
(
いつは
)
りでは
無
(
な
)
けれど
隱
(
か
)
くすとは
何
(
なに
)
を、デハ
私
(
わた
)
しから
申
(
まを
)
しませう
深山
(
みやま
)
がくれの
花
(
はな
)
のお
心
(
こゝろ
)
と
云
(
い
)
ひさして
莞爾
(
につこ
)
とすれば、アレ
笑
(
わら
)
ふては
云
(
い
)
はぬぞよ
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
名前が分って居るなら先ず其名前を
聞
(
きこ
)
う(大)
素
(
もと
)
より名前を
言
(
いい
)
ますが夫より前に
私
(
わた
)
しの発見した手続きを申ます、けどが長官
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「困るの、困らないのってあなた、
私
(
わた
)
しゃこの年になるまで人のうちへ行って、あんな
不取扱
(
ふとりあつかい
)
を受けた事はありゃしません」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
持ちたり
貴殿
(
おまへ
)
は二十歳ばかりの
子息
(
むすこ
)
あれば
今度
(
こんど
)
生
(
うま
)
れたりとも
私
(
わた
)
し程には思ふまじと云に
井筒屋
(
ゐづつや
)
は
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
お
惚
(
とぼ
)
けなすっちゃアいけません、ありゃ私の娘だよ、
私
(
わた
)
しア三田の三角のあだやと云う引手茶屋のおかくという婆アだが、あれは私の大事な
金箱娘
(
かねばこむすめ
)
、此の二月大火事の時深川を焼出され
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
百姓の妻 「ほんとに
私
(
わた
)
しも楽しくなつたよ。」
〈ピツコロさん〉
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
いいえ、
放擲
(
うっちゃ
)
ッといとくれ。何だか云う事が
有
(
ある
)
ッていうンだから、それを……聞かないうちは……いいえ、
私
(
わた
)
しゃ……あンまり人を
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「それに、あの迷亭って男はよっぽどな
酔興人
(
すいきょうじん
)
ですね。役にも立たない
嘘
(
うそ
)
八百を並べ立てて。
私
(
わた
)
しゃあんな
変梃
(
へんてこ
)
な人にゃ初めて逢いましたよ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わた
)
しは是より
直
(
すぐ
)
に又其浅草の氷屋で何う云う
通伝
(
つて
)
を以てお紺を雇入たか、誰が受人だか夫を探し又愈々築地に居る母とか何とか云う者が有るなら
夫
(
それ
)
も探し又
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
足
(
あし
)
かけ三
年
(
ねん
)
の
長
(
なが
)
の
間
(
あいだ
)
に
松島
(
まつしま
)
さまが
何
(
ど
)
れほど
盡
(
つく
)
して
下
(
くだ
)
されたと
思
(
おぼ
)
しめす、
私
(
わた
)
しでさへ
涙
(
なみだ
)
がこぼれるほど
嬉
(
うれ
)
しきにお
前
(
まへ
)
さまは
木
(
き
)
か
石
(
いし
)
か、さりとは
不人情
(
ふにんじよう
)
と申ものなり
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しながら
片隅
(
かたすみ
)
へより何か
密々
(
ひそ/\
)
咄
(
はな
)
し
合
(
あひ
)
直
(
つい
)
と半四郎の
側
(
そば
)
へより是もし
息子
(
むすこ
)
さん御前は是から何處へ行つしやると云に半四郎は何心なく
私
(
わた
)
しは是から夜通しに松山迄參りますと云つゝ
胴卷
(
どうまき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ピツコロ 「
私
(
わた
)
しはこの
家
(
うち
)
の主人だよ。」
〈ピツコロさん〉
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
甚樣
(
じんさま
)
私
(
わた
)
しの
部屋
(
へや
)
へもお
出
(
いで
)
なされ、
玉突
(
たまつき
)
して
遊
(
あそ
)
びますほどに、と
面白
(
おもしろ
)
げに
誘
(
さそ
)
ひて
座
(
ざ
)
を
立
(
た
)
つ
姉君
(
あねきみ
)
、
早
(
はや
)
く
去
(
い
)
ねがしにはたはたと
障子
(
しやうじ
)
を
立
(
た
)
てヽ、
姉樣
(
ねえさま
)
これ、と
懷中
(
ふところ
)
より
半
(
なか
)
ば
見
(
み
)
せ
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
出しても其手は
勿々
(
なか/\
)
食
(
くは
)
ぬ夫よりは御前方も一文
貰
(
もら
)
ひの苦し
紛
(
まぎ
)
れ
貧
(
ひん
)
の盜みに
戀
(
こひ
)
の歌とやら文右衞門さんが
不※
(
ふと
)
出來心
(
できごころ
)
にて盜まれしと言つた方が罪が
輕
(
かる
)
い其所は
私
(
わた
)
しが心一つで取計らひ質を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
私
(
わた
)
しの方だって、ぬかりはありませんやね」と鼻子はしたり顔をする。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わた
)
しは一目見た時から此野郎
迚
(
とて
)
も
言開
(
いいひらき
)
は出来まいと思いました目
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
僕
(
ぼく
)
は
夫
(
そ
)
れか
憎
(
に
)
くらしければと、
思
(
おも
)
ふまヽを
遠慮
(
ゑんりよ
)
もなく
言
(
い
)
ふ
可愛
(
かあい
)
さ、
左樣
(
さう
)
おもふて
下
(
くだ
)
さるは
嬉
(
うれ
)
しけれど、
其樣
(
そのやう
)
のこと
他人
(
ひと
)
に
言
(
い
)
ふて
給
(
たま
)
はるなよ、
芝居
(
しばゐ
)
も
花見
(
はなみ
)
も
行
(
ゆ
)
かぬのは
私
(
わた
)
しの
好
(
す
)
きにて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
少しも
私
(
わた
)
しには見当が附ませんと云う様な顔を
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
御新造
(
ごしんぞ
)
は
驚
(
おど
)
きたるやうの
惘
(
あき
)
れ
顏
(
がほ
)
して、
夫
(
そ
)
れはまあ
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
やら、
成
(
なる
)
ほどお
前
(
まへ
)
が
伯父
(
おぢ
)
さんの
病氣
(
びやうき
)
、つゞいて
借金
(
しやくきん
)
の
話
(
はな
)
しも
聞
(
きゝ
)
ましたが、
今
(
いま
)
が
今
(
いま
)
私
(
わた
)
しの
宅
(
うち
)
から
立換
(
たてか
)
へようとは
言
(
い
)
はなかつた
筈
(
はづ
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
構
(
かま
)
ふ
事
(
こと
)
はない
呼出
(
よびだ
)
してお
遣
(
や
)
り、
私
(
わた
)
しのなぞといつたら
野郎
(
やらう
)
が
根
(
ね
)
から
心替
(
こゝろがは
)
りがして
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
てさへ
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すのだから
仕方
(
しかた
)
がない、どうで
諦
(
あきら
)
め
物
(
もの
)
で
別口
(
べつくち
)
へかゝるのだがお
前
(
まへ
)
のは
夫
(
そ
)
れとは
違
(
ちが
)
ふ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寄
(
よ
)
せしが
又
(
また
)
故
(
ことさら
)
にホヽと
笑
(
わら
)
つて
孃
(
じやう
)
さま
一寸
(
ちよつ
)
と
御覽
(
ごらん
)
遊
(
あそ
)
ばせ
此
(
この
)
マア
樣子
(
やうす
)
の
可笑
(
をか
)
しいことよと
面白
(
おもしろ
)
げに
誘
(
いざな
)
はれて
何
(
なん
)
ぞとばかり
立出
(
たちいづ
)
る
優子
(
いうこ
)
お
八重
(
やへ
)
は
何故
(
なぜ
)
に
其樣
(
そのやう
)
なことが
可笑
(
をか
)
しいぞ
私
(
わた
)
しには
何
(
なん
)
とも
無
(
な
)
きを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
人
(
ひと
)
の
奧樣
(
おくさま
)
に
成
(
な
)
り
給
(
たま
)
ふ
身
(
み
)
、
私
(
わた
)
しにはお
兄樣
(
にいさま
)
とお
前樣
(
まへさま
)
ばかりが
頼
(
たよ
)
りなれど、
誰
(
た
)
れよりも
私
(
わた
)
しはお
前樣
(
まへさま
)
が
好
(
す
)
きにて、
何卒
(
どうぞ
)
いつまでも
今
(
いま
)
の
通
(
とほ
)
り
御一處
(
ごいつしよ
)
に
居
(
を
)
りたければ、
成長
(
おほき
)
くなりてお
邸
(
やしき
)
の
出來
(
でき
)
し
時
(
とき
)
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
狂気
(
きちがひ
)
の身にして見ると随分気づよいものと恨まれる、女といふものはもう少しやさしくても好い筈ではないかと立てつづけの一ト息に、おぬひは返事もしかねて、
私
(
わた
)
しは何と申てよいやら
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
狂氣
(
きちがひ
)
の
身
(
み
)
にして
見
(
み
)
ると
隨分
(
ずいぶん
)
氣
(
き
)
づよいものと
恨
(
うら
)
まれる、
女
(
をんな
)
といふものは
最
(
も
)
う
少
(
すこ
)
しやさしくても
好
(
い
)
い
筈
(
はづ
)
ではないかと
立
(
た
)
てつゞけの一ト
息
(
いき
)
に、おぬひは
返事
(
へんじ
)
もしかねて、
私
(
わた
)
しは
何
(
なん
)
と申てよいやら
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
宜
(
よ
)
く
御存
(
ごぞん
)
じ
私
(
わた
)
しが
歸鴈
(
きがん
)
を
好
(
す
)
きと
云
(
い
)
ふは
我身
(
わがみ
)
ながら
何故
(
なぜ
)
か
知
(
し
)
らねど
花
(
はな
)
の
山
(
やま
)
の
曉月夜
(
あかつきづきよ
)
さては
春雨
(
はるさめ
)
の
夜半
(
よは
)
の
床
(
とこ
)
に
鳴
(
なき
)
て
過
(
す
)
ぎる
聲
(
こゑ
)
の
別
(
わか
)
れがしみ/″\と
身
(
み
)
にしみて
悲
(
かな
)
しい
樣
(
やう
)
な
淋
(
さび
)
しいやうな
又
(
また
)
來
(
く
)
る
秋
(
あき
)
の
契
(
ちぎ
)
りを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わた
)
しも一
處
(
しよ
)
に
棺
(
かん
)
に
入
(
い
)
れよとて
聞
(
き
)
きわけもなく
泣
(
な
)
き
入
(
い
)
りし
姿
(
すがた
)
のあくまであどけなきが
不愍
(
ふびん
)
にて、
素
(
もと
)
より
誰
(
た
)
れたのまねば
義務
(
ぎむ
)
といふ
筋
(
すぢ
)
もなく、
恩
(
おん
)
をきせての
野心
(
やしん
)
もなけれど
夫
(
そ
)
れより
以來
(
いらい
)
の
百事萬端
(
ひやくじばんたん
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
つづいて借金の話しも聞ましたが、今が今
私
(
わた
)
しの
宅
(
うち
)
から立換へようとは言はなかつた
筈
(
はづ
)
、それはお前が何ぞの聞違へ、私は
毛頭
(
すこし
)
も覚えの無き事と、これがこの人の十八番とはてもさても情なし。
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
心配しないで
呪
(
まじなひ
)
でもして待つが
宜
(
い
)
いさと慰めるやうな
朋輩
(
ほうばい
)
の
口振
(
くちぶり
)
、
力
(
りき
)
ちやんと違つて
私
(
わた
)
しには
技倆
(
うで
)
が無いからね、一人でも逃しては残念さ、私しのやうな運の悪るい者には呪も何も聞きはしない
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
心配
(
しんぱい
)
しないで
呪
(
まじなひ
)
でもして
待
(
ま
)
つが
宜
(
い
)
いさと
慰
(
なぐ
)
さめるやうな
朋輩
(
ほうばい
)
の
口振
(
くちぶり
)
、
力
(
りき
)
ちやんと
違
(
ちが
)
つて
私
(
わた
)
しには
技倆
(
うで
)
が
無
(
な
)
いからね、
一人
(
ひとり
)
でも
逃
(
にが
)
しては
殘念
(
ざんねん
)
さ、
私
(
わた
)
しのやうな
運
(
うん
)
の
惡
(
わ
)
るい
者
(
もの
)
には
呪
(
まじなひ
)
も
何
(
なに
)
も
聞
(
き
)
きはしない
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“私”の意味
《人称代名詞》
(わたし、わたくし)一人称。
(出典:Wiktionary)
“私”の解説
私(し、わたくし)は、仕事場などの社会的集団の中における人間の属性と対比して、一個人としての属性を示すときに用いられる言葉である。
この意味における反対語は公(こう、おおやけ)である。例えば、「私用」は仕事に関係のない行動や物品を指し、「公用」はもっぱら仕事上の行動や仕事に用いる物品を指す。
(出典:Wikipedia)
私
常用漢字
小6
部首:⽲
7画
“私”を含む語句
私等
私語
私達
私通
私生児
私共
私宅
私室
私娼
私部
私刑
私窩子
歇私的里
私娼窟
私曲
私家
私怨
私事
私淑
私方
...