“私部”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きさべ25.0%
さきべ25.0%
キサイ25.0%
キサイツベ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はて、邪魔な野郎だ、どうしてやろうか? ……」と万吉、私部きさべの並木あたりから、何かしきりと考えていたが、その頃から、わざと少し周馬におくれて、前へゆく酒菰さかごも
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眞間の漁師三人が、漁の出先で聊かの事より私部さきべ領内の者と爭を起し内の一人は殆ど足腰の起たなくなるほど打たれた。こつちは三人で向うは十餘人であつた故散々に敗辱を蒙つて逃げて來た。
古代之少女 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)
部の音を略することは、普通の事で、の語尾を持つたものが、凡部曲ブキヨクの民であつたから、多いのに馴れて語尾に当る部分は省くのでもあつた。服部ハトリ土師部ハジ私部キサイの類、非常に例が多い。
皇后の為にも、同様の意義において、私部キサイツベが段々出来て行つた。かうして次第に、此他の大貴族の為に、飛び/\に認可せられた私有地が出来て来る。