“私曲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しきょく40.0%
わたくし40.0%
しきよく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行司はたといいかなる時にも、私曲しきょくなげうたねばなりませぬ。一たび二人ふたり竹刀しないあいだへ、おうぎを持って立った上は、天道に従わねばなりませぬ。
三右衛門の罪 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
神楽かぐらだけのことはありしも気味きびよし、それよりは江戸で一二といわるる大寺の脆く倒れたも仔細こそあれ、実は檀徒だんとから多分の寄附金集めながら役僧の私曲わたくし、受負師の手品
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
大塩平八郎は天満与力町てんまよりきまちを西へ進みながら、平生私曲しきよくのあるやうに思つた与力の家々に大筒を打ち込ませて、夫婦町めうとまち四辻よつつじから綿屋町わたやまちを南へ折れた。それから天満宮のそばを通つて、天神橋に掛かつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)