“私娼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じごく42.9%
ししょう28.6%
おんな14.3%
ししやう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今こそ私娼じごくでおちぶれてはいるが、昔は吉原の花魁おいらんだ、腐っても鯛、上玉だ。こいつを今夜から締めることが出来る。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
君江は同じ売笑婦でも従来の芸娼妓げいしょうぎとは全く性質を異にしたもので、西洋の都会に蔓延まんえんしている私娼ししょうと同型のものである。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
嫖客の群れの往来する姿が、出入り口の暖簾のれんの隙から見える。と、時々チュッチュッというなまめかしい私娼おんなの口を鳴らす音が、嫖客の駄洒落や鼻唄もまじって、二人の耳へまで届いて来た。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし今僕等の歩いてゐるのは有田ありたドラツグや愛聖館あいせいくわんの並んだ、せせこましいなりに賑かな往来である。近頃私娼ししやうの多いとか云ふのも恐らくはこの往来の裏あたりであらう。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)