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私
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わっち
ふりがな文庫
“
私
(
わっち
)” の例文
大勢
万
(
まん
)
ぜい寄りたかって
私共
(
わっちども
)
に赤恥をかゝせて
帰
(
けえ
)
そうとするから、腹が立って堪らねえ、
私
(
わっち
)
が妹を
私
(
わっち
)
が連れて
行
(
ゆ
)
くに何も不思議はねえ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
私
(
わっち
)
は現在見たんでさあ。嘘も偽わりもあるものですかい。ええええ
尾行
(
つけ
)
て行きましたとも。するとどうでしょうあの騒動でさ」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
私
(
わっち
)
かい、」と滝太歩を
停
(
とど
)
めて振返ると、木蔭を
径
(
こみち
)
へずッと出たのは、
先刻
(
さっき
)
から様子を伺っていた
婦人
(
おんな
)
である。透かして見るより懐しげに
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小金吾がちちうがあつたら許さぬといふを「そりやあ何がさて、お荷物にちちうがあつたら、旦那、
私
(
わっち
)
やあ
台座
(
でえざ
)
の
別
(
わかれ
)
でございます」と右手にて軽く首筋を
敲
(
たた
)
く。
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
私
(
わっち
)
ゃ
癇性
(
かんしょう
)
でね、どうも、こうやって、
逆剃
(
さかずり
)
をかけて、一本一本
髭
(
ひげ
)
の穴を掘らなくっちゃ、気が済まねえんだから、——なあに
今時
(
いまどき
)
の職人なあ、
剃
(
す
)
るんじゃねえ、
撫
(
な
)
でるんだ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
一体あんな馬鹿野郎を親方の可愛がるというが
私
(
わっち
)
には
頭
(
てん
)
からわかりませぬ、仕事といえば馬鹿丁寧で
捗
(
はこ
)
びは一向つきはせず、柱一本
鴫居
(
しきい
)
一ツで嘘をいえば
鉋
(
かんな
)
を三度も
礪
(
と
)
ぐような
緩慢
(
のろま
)
な奴
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「
私
(
わっち
)
がへい、このお客さんをのっけて……」
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
長「嘘を
吐
(
つ
)
いたッて仕方がねえ、
私
(
わっち
)
が京都で修業をして名人になッたって、己の弟子だと云わねえように
縁切
(
えんきり
)
の
書付
(
かきつけ
)
をおくんなせえ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ほんとに迷惑というものだ」次郎吉は変に薄笑いをしたが、「人もあろうに
私
(
わっち
)
のことを、鼠小僧だっていうんですからね」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
御奉公のおなごりに、皆さんお酌、と来たから、
難有
(
ありがて
)
え、大日如来、
己
(
おら
)
が車に乗せてやる、いや、
私
(
わっち
)
が、と戦だね。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
つい御馳走になり過ぎていつか知らず寝てしまいました、姉御、昨夜
私
(
わっち
)
は何か悪いことでもしはしませぬか、と心配そうに尋ぬるもおかしく、まあ何でも好いわ、飯でも食って仕事に行きやれ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「こう
見
(
め
)
えて、
私
(
わっち
)
も江戸っ子だからね」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勝「それがね、先生大変なんで、今狸公のお若さんが、あの伊之助野郎と一緒に
私
(
わっち
)
の
家
(
うち
)
へ来ているんですから、変挺じゃげえせんか」
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「どう致しまして、
反対
(
あべこべ
)
だ、恐縮するのは
私
(
わっち
)
の方で。……さて、お訪ねのご用の筋は? とこう一つゆきやしょうかな」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「こう、情無いことを謂いなさんな。
私
(
わっち
)
ゃこんなものでもね、日本が大の
贔屓
(
ひいき
)
さ。何の
赤髯
(
あかひげ
)
、糞でも
喰
(
くら
)
えだ。ええその金時計は
直
(
すぐ
)
に
強奪
(
ひったく
)
って持って来やす。」
金時計
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だがしかし姉御、内の親方には眼玉を
貰
(
もら
)
っても
私
(
わっち
)
は嬉しいとおもっています、なにも姉御の前だからとて軽薄を云うではありませぬが、
真実
(
ほんと
)
に内の親方は茶袋よりもありがたいとおもっています
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
甚「カラ
何
(
ど
)
うも云う事は子供でげすねえ、幾らア五拾両、けれども、エヽと、二拾両ばかり
私
(
わっち
)
が目の出た時
返
(
けえ
)
して、三拾両あります」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お見受け申せばお二人ながら、どうして立派なお武家様、
私
(
わっち
)
ふぜいにお
宣
(
なの
)
りくださるのは、
勿体至極
(
もったいしごく
)
もございません。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「一体
汝
(
うぬ
)
あ何者だい、
尋常
(
ただ
)
の
鼠
(
ねずみ
)
じゃなさそうだ。」「あい、
私
(
わっち
)
あ、鮫ヶ橋で丹という、
金箔
(
きんぱく
)
附の乞食だよ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
由「そう/\お
母
(
っか
)
さんが来ておい/\泣いて居た時には、
流石
(
さすが
)
の
私
(
わっち
)
も気の毒に思いましたが、おたきの死骸は
未
(
いま
)
だに知れませんかえ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「知ってる段じゃございません。
私
(
わっち
)
らはそいつらと張り合ってるので」「誰だな? そいつは? え、誰だな?」「赤格子九郎右衛門でございますよ」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と抱起さんとすれば、鉄蔵慌てて身を起し、「ええ、勿体ねえ。お
前様
(
まえさん
)
、
私
(
わっち
)
の
身体
(
からだ
)
は
汚
(
けが
)
れておりやす。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やい
盗人
(
ぬすびと
)
峯松、
其方
(
そち
)
は何うも
大
(
ふてえ
)
え奴だなア、七年以前に此の伊香保へ湯治に来た時、渋川の達磨茶屋で、
私
(
わっち
)
ア江戸ッ子でござえます
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「従兄妹であろうとハトコであろうと、これには差別はござんせんからね。……
私
(
わっち
)
はこの眼で見たんでさあ」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それもよ、行儀なら行儀をしつけようてえ真実からした事なら、どうせお
前達
(
めえたち
)
はお夏さんにゃあお師匠様だ、先生だ、
私
(
わっち
)
が紋床の
拭掃除
(
ふきそうじ
)
をするのと
異
(
かわ
)
りはねえ、体操でも何でもすら。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
國「えゝお
初
(
はつ
)
うにお目に懸りました、
私
(
わっち
)
は下駄職國藏と申すものでごぜえやすが、お見知り置かれまして此の後とも御別懇に願います」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さぞ皆様もお困りでしょう、ケチな野郎ではございますが、
私
(
わっち
)
がちょっと仲裁役、一肌脱ぐことに致しましょう、と云いたいんだがどう致しまして、すっぱだかになって踊ってみせます。
二人町奴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
生命
(
いのち
)
に別条はねえんだから騒ぐにゃあ当らねえ、おう、
奥様
(
おくさん
)
ちょいと、おい、
先刻
(
さっき
)
のようにお暑うございますとか何とか
謂
(
い
)
って、その団扇で
私
(
わっち
)
をば煽いでくんねえ、煽ぎねえよ、さあ煽げ、煽げ
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
亥「えゝ皆様御免なせえ、えゝお
母様
(
ふくろさま
)
、なぜ
私
(
わっち
)
が……旦那御免なせえよ、こんな時にゃア
何
(
なん
)
と
挨拶
(
あいさつ
)
して
宜
(
い
)
いのか私にゃア分んねえ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「へへ、これはこれはお姫様、とんだ失礼を致しまして真っ平ご免遊ばしませ。なアんて云うのも
烏滸
(
おこ
)
がましいが
私
(
わっち
)
は泥棒の鼠小僧、お初お目見得に粗末ながら面をお目にかけやしょう」
善悪両面鼠小僧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お
母様
(
ふくろさん
)
に願っているのにお
前
(
めえ
)
さんのような事を云われると、
私
(
わっち
)
ア了簡が
小
(
ちい
)
せえから
屈
(
すく
)
んで仕舞って、ピクーリ/\として
何
(
なんに
)
も云えないよ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わっち
)
は現在見たんでさあ。裸蝋燭を片手に持って、ヒューッ、ヒューッと口笛を吹いて、檻からえて物を呼び出すのをね。そいつを肩へひょいと載っけて、月夜の往来へ出て行ったものです。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
人を
擲殺
(
たゝッころ
)
して
内済
(
ねえせい
)
で済みますかえ、そりゃア済ます人もあるか知れませんが、
私
(
わっち
)
アいやだ、
怖
(
おっ
)
かねえ事を仰しゃるねえ、お
母
(
ふくろ
)
さん
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
新年
(
はる
)
と云っても逼って居りやす。四編はどうでも書かずばなるまい。とても
私
(
わっち
)
の手には合わず、さりとて今更断りもならず、四苦八苦の態たらくでげす。——いかがでげしょう滝沢さん、代作を
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一同「そりゃア旦那様、何事かは存じませんが、
私
(
わっち
)
どもの命を助けて下すった恩人の仰しゃること、何事によらず承わりましょう」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「二日、三日ないしは五日、どのように水を潜ったところで、
淼々
(
びょうびょう
)
と広い湖のこと、そんな小さな石の棺、あるともないとも解りませぬ。が、
私
(
わっち
)
の
感覚
(
かん
)
から云えば、まずこの辺にはござんせんな」
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
己
(
おれ
)
は幽霊に百両の金を持って来ておくんなせえ、
私
(
わっち
)
ども夫婦は萩原様のお
蔭
(
かげ
)
で
何
(
ど
)
うやら
斯
(
こ
)
うやら暮しをつけて居ります者ですから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「立派なものです。驚きやした。悠に一家を為して居りやす。京伝黙って頭を下げやす。門下などとは飛んでもない話。組合になりやしょう友達になりやしょう。いやいや
私
(
わっち
)
こそ教えを受けやしょう」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
吉「旦那、棄てるのなら
私
(
わっち
)
に下せえまし、弁当も何も此の
暴風
(
あらし
)
で残らず流してしまったア、旦那が上らねえなら私どもに下せえな」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
姐御に逢っちゃ
適
(
かな
)
わない。
私
(
わっち
)
は案外臆病者でね。
赤格子九郎右衛門の娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
自分でお
飯
(
まんま
)
を焚いたり何か
為
(
し
)
ますそれで綺麗好だから毎朝表の格子を拭きますよ、其の時其の前を
私
(
わっち
)
が通り掛ったら、
何
(
ど
)
うだろう
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長「お礼ッたって、それは
私
(
わっち
)
にはいけねえから、若旦那のお気に入りの
幇間
(
たいこ
)
の
正孝
(
しょうこう
)
に
談
(
はなし
)
をして見ますから、待っておいでなさい」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
嬢様
(
じょうさま
)
、おまえさんはお
少
(
ちい
)
さい時分でありましたから、顔も忘れてしまいましたが、今年で丁度十四年
前
(
あと
)
、
私
(
わっち
)
が前橋にくすぶっていた時
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
△「えへゝゝ殿様なんざア男が
好
(
よ
)
くって
美
(
い
)
い
扮装
(
なり
)
だからもてやすが、
私
(
わっち
)
どもはもてた事はなく振られてばかり居ても行き
度
(
た
)
えから別段で」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
傳「へい
私
(
わっち
)
も久しく
此地
(
こちら
)
に居りますからお顔は知って居ります、私は廣藏親分の
処
(
ところ
)
に居る傳次と云う魚屋でございますが親分の
厄介者
(
やっけえもの
)
で」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
表店
(
おもてだな
)
を立派に張って居ても
内々
(
ない/\
)
は一両の銭に困る事もあるものだ、百両くれろと云っても、そんなに
私
(
わっち
)
はお
前
(
めえ
)
さんにお恵みをする縁がねえ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男「
私
(
わっち
)
は斯んな
胡散
(
うさん
)
な
形姿
(
なり
)
をしてえるから、怪しい奴だと思おうが、私は伊皿子台町にいる船頭で、荷足の仙太郎という者です」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兼「
左様
(
そう
)
です、
何
(
なん
)
か深いわけがあるんです、心当りがあるんなら何も年寄の親方が行くにゃア及びません、
私
(
わっち
)
が尋ねましょう」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
半「本心の何のとってお前さんも疑ぐり
深
(
ぶけ
)
え、
私
(
わっち
)
が本心の証拠には、山三郎が来たら手初めの奉公に、一番山三郎を
瞞
(
だま
)
かして見せましょう」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
鐵「えへゝゝゝ
私
(
わっち
)
どもは曲った心が直っても、側から曲ってしまうから、旨く
真直
(
まっすぐ
)
にならねえので……えゝ
其方
(
そちら
)
においでなさる方は
何方
(
どちら
)
で」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“私”の意味
《人称代名詞》
(わたし、わたくし)一人称。
(出典:Wiktionary)
“私”の解説
私(し、わたくし)は、仕事場などの社会的集団の中における人間の属性と対比して、一個人としての属性を示すときに用いられる言葉である。
この意味における反対語は公(こう、おおやけ)である。例えば、「私用」は仕事に関係のない行動や物品を指し、「公用」はもっぱら仕事上の行動や仕事に用いる物品を指す。
(出典:Wikipedia)
私
常用漢字
小6
部首:⽲
7画
“私”を含む語句
私等
私語
私達
私通
私生児
私共
私宅
私室
私娼
私部
私刑
私窩子
歇私的里
私娼窟
私曲
私家
私怨
私事
私淑
私方
...