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私
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あっし
ふりがな文庫
“
私
(
あっし
)” の例文
私
(
あっし
)
のカンでは多分天草一揆頃日本に渡って来て、ミカエル四郎と名乗る日本人が秘蔵してたものじゃないか知らんと……ヘエヘエ。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「なアに、
私
(
あっし
)
はこうなることを見通していたんだ。お品さんが一年泊っていりゃア、三百六十六日目にこの
家
(
や
)
の旦那がやられるよ」
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そうですね。洋服屋なんてものは、とても見込はありませんね。
私
(
あっし
)
は二日歩いてみて、つくづくこの商売が厭になってしまった」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
だから
私
(
あっし
)
ァいっしょに苦労をしてひとつ釜の飯を食べてみてえとこうおもってやってきたんだ。成る、きっと成るよ大真打にお前さんは。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
と、ぽんと一本参りたまえば、待構えし
体
(
てい
)
にて平然と、「ありゃ
私
(
あっし
)
の
男妾
(
おとこめかけ
)
さ、
意気地
(
いくじ
)
の無い野郎さね。」一同聞いて
唖然
(
あぜん
)
たり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「もし
私
(
あっし
)
の申し上げることが、旦那のおためになることでやして、もっともだと旦那がお思いでしたら、一万五千ペセタ下さいやしょうかね?」
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「ようござんす、幽霊って奴あ
私
(
あっし
)
ゃあんまり好きじゃありませんが、坊っ……じゃねえ春田さんと一緒ならやります!」
幽霊屋敷の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「素的素的」ガルールはすっかり
誘入
(
ひきい
)
れられてしまって、「その加勢の
人数
(
にんず
)
は
私
(
あっし
)
が引受けます。一週間と経たないうちに、きっと纏めてつれて来ます」
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「へえそれじゃこの
私
(
あっし
)
に様子を見ろと
仰有
(
おっしゃ
)
るので? どうもね、私にはその悠長が心にかかってならないのですよ。いっそこの儘突っ走った方が結句安全じゃありませんかね」
赤格子九郎右衛門の娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「ハッハッ。実は
私
(
あっし
)
もそんな経験があるんですよ。この病院で足を切ってもらった最初のうちは、よく足の夢を見たもんです」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私
(
あっし
)
も思い込んだんでさ。いえ、何でも参りません。いえ、いえ、もう御無沙汰いたしますッて、そういったら、お嬢さん、……
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「永いこと御迷惑かけたけれど、明日か明後日、急に
私
(
あっし
)
ア大金持になることになったんだ、払いますよそのときいっぺんに」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「そんな事があったか
否
(
ない
)
か知らないけれど、
私
(
あっし
)
の家内なら、
阿母
(
おっか
)
さんは黙ってみていたらいいでしょう。一体誰がそんな事を言出したんです」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ええ、ようござんすとも。
私
(
あっし
)
にゃ学問のことは分らねえが、鬼の
一疋
(
いっぴき
)
や二疋ぶち殺す役ならいつでも
引受
(
ひきう
)
けますよ」
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「ざっくばらんに言ってしまえば、一日延しにしていた
私
(
あっし
)
とお静の祝言を、わけがあって、この月のうちに運びたいと思うんだが、どんなもんだろう」
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「実はガルボの奴も連れて来ようかと思いやしたんですが、奴はどうもこんな恰好で旦那にお眼にかかるなあ、工合が悪いってんで、
私
(
あっし
)
の家へ待たしてありますんで」
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「
私
(
あっし
)
にゃ解りませんが……
印度
(
インド
)
ならもっと遠いように思いますがね」
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「どうも
不可
(
いけね
)
え、固くるしいね。
私
(
あっし
)
にゃアどうにも太刀打ち出来ねえ。へいへいどうぞお心安くね。お尋ねにあずかりやした山東庵京伝、正に私でごぜえやす。とこうバラケンにゆきやしょう。アッハハハハどうでげすな?」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私
(
あっし
)
はそれを読んで行くうちに、自分の首を
絞
(
しめ
)
られるような気持になってしまいましたよ。
西洋
(
あちら
)
には血も涙もない悪党が多い。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「でも
私
(
あっし
)
のような青二才の弟子になるより、どうせこの商売におなんなさるのだったら、もっとどうにかなったお人の……」
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「えー、えーと、僕の、
私
(
わたし
)
の親分は春田龍介さんで、
私
(
あっし
)
は
私
(
あっし
)
は
拳骨
(
メリケン
)
壮太でやす、矢でも鉄砲でも恐れません、えへん」
骸骨島の大冒険
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「
真実
(
ほんと
)
に……。」と
鼻頭
(
はなさき
)
で笑って、「和泉屋の野郎、よけいなことばかり
弁
(
しゃべ
)
りやがって、
彼奴
(
あいつ
)
に
私
(
あっし
)
が何の厄介になった。干渉される
謂
(
い
)
われはねえ。」
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ざっくばらんに言ってしまえば、一日延しにしていた
私
(
あっし
)
とお静の祝言を、わけがあって、この月のうちに運びたいと思うんだが、どんなもんだろう」
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「堪えた、堪えたとも。こう
私
(
あっし
)
アな、生れてから今日ッて今日ほどものを堪えたことはねえんだ。ははははは、」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ところがそうはいかねえ事情がありやしたんで……旦那、
私
(
あっし
)
ゃもう
馘
(
くび
)
でやんすよ」
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「ようごす、
私
(
あっし
)
達が成りやしょう」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私
(
あっし
)
も多分そんな事だろうと思っているにはいるんですが……ですから一緒に寝ている
嬶
(
かかあ
)
がトテモ義足を怖がり始めましてね。
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「じゃ先生、何でもお前さん、あけりゃんこのところをこの人たちにいってやっておくんなせえ、
私
(
あっし
)
ァちょいと他行だ」
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「
白山
(
はくさん
)
から来たと云って、
若
(
わか
)
い
衆
(
しゅ
)
が手紙を持って、迎いに来ましたよ。
私
(
あっし
)
が取次いだんだから、間違いはありません」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私
(
あっし
)
には解らないことばかりです。なんだって、こんな不自由な刃物を使ったでしょう。剣で刺し殺した上、死骸を
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「うは——。偉いなあ坊っちゃん——じゃねえ春田さんは……やっぱり
私
(
あっし
)
の親分だけありますねえ」
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
私
(
あっし
)
あ
鐚一文
(
びたいちもん
)
世話になったんじゃあねえけれど、そんなこんなでお
前
(
めえ
)
、その
少姐
(
ねえさん
)
が大の
贔屓
(
ひいき
)
。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「イヤ御苦労御苦労。」と新吉もほかの二人と一緒に
傍
(
そば
)
に坐って、頭を掻きながら、「
私
(
あっし
)
アどうも、こんなことにゃ一向慣れねえもんだからね……。」
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ヘーエ。先生が熱海。似た話があるもんですね。
私
(
あっし
)
もせっかくの儲け口をサランパンにしちまって逃げましてね。まあお笑い噺だ。聞いてください」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
実は
私
(
あっし
)
もコレで東京生れなんで。
竜閑
(
りゅうかん
)
橋ってえ処の猫の
額
(
ひたい
)
みたいなケチな横町で生れたもんでゲスが、ヘヘヘ。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「驚いたな、お町さん、
私
(
あっし
)
もいろいろの目に逢ったが、石井三右衛門ともいわれる大金持の
身上
(
しんしょう
)
を、まるごと預かるようなことになろうとは思わなかったよ」
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ねえ、坊っちゃ——じゃねえ春田さん、奴等ぁ何か水みてえなものを
私
(
あっし
)
にぶっかけましたぜ」
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
塵埃
(
ほこり
)
が
煽
(
た
)
つによ。お
前様方
(
まえさんがた
)
は美くしい手で恐しい
掴取
(
つかみどり
)
をしなさるね。今のあの男は二円八十銭の買物をして、五円渡して
去
(
い
)
ったじゃないか、そこで
私
(
あっし
)
の買物が二円さ、
可
(
よ
)
しかえ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「婆さん、この間から話しておいたようなわけなんだから、
私
(
あっし
)
のところはもういいよ。婆さんの都合で、暇を取るのはいつでもかまわねえから……。」
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「で、お町さんが殺されて、さしむきお困りなら、どうでしょう、
私
(
あっし
)
の手から一人女を入れたいんだが」
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そうなんです。先生。
私
(
あっし
)
も足が無くなった当時は、足の夢をよく見たもんですが、新東さんはきょう初めて見られたんで、トテも気味を悪がって御座るんです」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「おいらが
生命
(
いのち
)
がけで
惚
(
ほ
)
れた女を、横取りした奴の面が見てえ、呼びねえな、ええ呼んでみろ。——この女は
私
(
あっし
)
の
情人
(
いろ
)
でござんすと、そいつの前で立派に名乗ってやらあ、さあ呼ばねえか」
嫁取り二代記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「へ、へ、堪えて
大概
(
てえげえ
)
聞いていたんだ。お友達、おい、お友達、
汝
(
てめえ
)
が口で
饒舌
(
しゃべ
)
った事を、もしか、
一言
(
ひとこと
)
でも忘れたらな、
私
(
あっし
)
に聞きねえ、けちりんも残らずおさらいをして見せてやらい。こん、畜生、」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
私
(
あっし
)
ももちろん帰りますよ」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「親分、どうしたものでしょう。このまま引込んじゃ、
私
(
あっし
)
は構わないが、親分の顔にもかかわります」
銭形平次捕物控:118 吹矢の紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
私
(
あっし
)
ゃこれで
貴女
(
あなた
)
の
生命
(
いのち
)
がけのファンなんだよ。ドンナに
危
(
ヤバ
)
い思いをしても、
貴女
(
あなた
)
の芝居ばっかりは一度も欠かした事はないし、ブロマイドだって千枚以上
蓄
(
た
)
めているんだぜ。ハハ」
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「だが、何だよ、
私
(
あっし
)
ア」と云った調子が変って
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お挙げ下さい。
私
(
あっし
)
はたかが町方の御用聞で、巾着切や
屋尻切
(
やじりきり
)
を追い廻すのが身上で、大名方の御家騒動に、首を突っ込むような大した働きのある人間じゃございません
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
私
(
あっし
)
たちを引率している藤村てえ工学士の方に聞いたら笑われましたよ。
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「何、目下は
私
(
あっし
)
たちの小僧です。」
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“私”の意味
《人称代名詞》
(わたし、わたくし)一人称。
(出典:Wiktionary)
“私”の解説
私(し、わたくし)は、仕事場などの社会的集団の中における人間の属性と対比して、一個人としての属性を示すときに用いられる言葉である。
この意味における反対語は公(こう、おおやけ)である。例えば、「私用」は仕事に関係のない行動や物品を指し、「公用」はもっぱら仕事上の行動や仕事に用いる物品を指す。
(出典:Wikipedia)
私
常用漢字
小6
部首:⽲
7画
“私”を含む語句
私等
私語
私達
私通
私生児
私共
私宅
私室
私娼
私部
私刑
私窩子
歇私的里
私娼窟
私曲
私家
私怨
私事
私淑
私方
...