“私(われら)” の例文
さて、三年(ねん)前(まへ)、……日(ひ)は違(ちが)ひます。なれども、同(おな)じ此(こ)の霜月(しもつき)の夜(よ)さり、丁(ちやう)ど同(おな)じ今(いま)の時刻(じこく)、私(われら)にもお前樣(まへさま)と同(おな)じ事(こと)がありました。……
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
聞(き)きますると、私(われら)に、件(くだん)の影(かげ)を捉(と)る魔(ま)ものの話(はなし)を聞(き)いてからは、瞬(またゝ)く間(ま)さへ、瞳(ひとみ)に着(つ)いて、我(われ)と我(わ)が影(かげ)が目前(めさき)を離(はな)れぬ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
で、其(それ)で矢張(やつぱ)り、お前樣(まへさま)に私(われら)がしましたやうに、背後(うしろ)から呼留(よびと)めまして、瓦斯(がす)の五基目(だいめ)も、足(あし)もとの十九の數(かず)も、お前樣(まへさま)に今(いま)われらが言(い)うた通(とほ)りの事(こと)を申(まを)します。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)