)” の例文
つぎねふや 山城川を 川溯り 我がのぼれば、川の辺に生ひ立てる烏草樹サシブを。烏草樹サシブの樹 シタに生ひ立てる葉広五真椿マツバキ
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
枯野カラヌを塩に焼き、があまり琴に作り、かきひくや 由良の門中トナカ岩礁イクリに ふれたつ なづの木の。さや/\(仁徳記)
さうして其が、代名詞「」であらうと言ふ仮定に達してゐる。可なり暗示に富んだ優れた考へである。
「じもの」の語原については、「物」「物」など言ふ印象分解説はあるが、其では「もの」の説明を閑却してゐる。私は思ふ。「もの」はやはり、霊魂の義である。
だが、囃しと見るのは、其後代的気分から出るものだし、「」と見るのも、或は却て順序を顛倒して、「し」が固定して、「」の感覚を起す様になつたのかも知れない。
が花の 照りいまし が葉の ヒロりいますは 大君ろかも(同)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)