“其切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
それきり33.3%
それぎり16.7%
そのせつ16.7%
それぎ16.7%
それっき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
双六すごろくつてけませう。わたしほかことなんにもらねば……して、わたしけましたら、其切それきり仕方しかたがありません。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
如何どうしても琴に違いないと、感心して聴惚ききほれていると、十分とたぬうちに、ジャカジャカジャンと引掻廻ひっかきまわすような音がして、其切それぎりパタリと
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
なさるべしといと忠實まめやかに申けるにぞ父母ふたおや其切そのせつなる心に感じ眼を屡叩しばたゝ然程迄さほどまで我が身を捨ても親をすくはんとは我が子ながらも見上たりかたじけなしとお文の脊中せなか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『だから總計そうけい八十六ゑんまをしてゐるのです。其切それぎわたしは一もん所有つちやらんので。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
はたで見ていりゃ何だか喜んで尻尾をったようで、妙な塩梅あんばいしきでしたがな、其処を、貴女あなた、またポカポカと三つ四つ咽喉のどとこちますとな、もう其切それっきりで、ギャッともスウとも声を立て得ないで
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)